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8カ月ぶりの復帰戦 大山志保の笑顔と涙

◇国内女子◇ほけんの窓口レディース 初日(11日)◇福岡CC和白コース(福岡)◇6292ヤード(パー72)

昨年9月の「マンシングウェアレディース東海クラシック」以来、8カ月ぶりのツアー復帰戦となった大山志保は、1アンダー17位。「最高に嬉しかったです。18ホールあっという間だったし、ティグラウンドに立てると思ったら嬉しすぎて笑いが止まらなかった。あれだけたくさんのギャラリーに囲まれてプレーできるのは幸せだと思いました」と、喜びに表情を輝かせた。

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何度も心が折れそうになった。首痛からの復帰を目指し、トレーニングを始めようと思った矢先の昨年12月には、「頭を抱えないと起き上がれないくらい」と症状を悪化させた。今年1月末から再びトレーニングを始めたが、2月末から3月にかけて、良くなったと思ったら再び痛めるということを繰り返した。地元・宮崎で行われた3月の「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」は、欠場を余儀なくされた。

2月には母親が体調を崩して入院し、今もリハビリを続けている。また大山をかねてから応援し、復帰を心待ちにしていたという2人のファンが2月のほぼ同時期に他界した。それでも、大山は諦めなかった。「絶対ケガには負けたくなかったし、ここで終わりたくないと思った。悔しい思いもしたけど、その度に周りの方々に支えられた」と踏みとどまった。辛かった時期を思い出すと、涙で言葉を詰まらせた。

今週に入っても、火曜、水曜の練習ではアプローチをするだけで痛みが走り、直前まで出場は危うかった。周囲は「無理をするな」と止めたが、大山は「今週は母の日(13日)だし、良いプレゼントをしたいという思いと、2人のファンと約束したことがあったから」と、強い気持ちで出場を目指した。

復帰ラウンドを終えた大山の手には、この日使ったボールにサインを入れたものが握られていた。「(ファンの方に)送ってプレゼントしたい。復活したことを伝えたいです」。40歳になったが、「すべてにおいて、まだまだ行けるという思いでここまで来た。体が動かなくなるまでやりたい」と、その心は純粋さを保ったままだ。(福岡県福岡市/今岡涼太)

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