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最終盤でドラマ 「自作自演」で勝利をつかむ鈴木愛の勝ち方

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(25日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6545yd(パー72)

「自作自演、最近こういうのが多いです」。終盤にみずからピンチを招いて、勝負を盛り上げる――。それが、鈴木愛の勝ち方になりつつある。

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単独首位から出た鈴木は、1番で三ヶ島かなに並ばれたが、続く2番のバーディ(鈴木)、ボギー(三ヶ島)で再び単独首位に立った。その後は、後続がしぶとく鈴木の背中を追いたてたが盤石のプレーで首位を堅守。ドラマは最終盤に訪れた。

後続に2打差リードで迎えた17番。1mにつけたバーディパットは「強く入ってしまった」と1mオーバーした。「短い距離を外して身体が思うように動かなかった」と、返しのパットも外してボギーとし、三ヶ島に1打差に迫られて最終18番(パー5)を迎えた。

最終18番。三ヶ島のカラーからのバーディパットは11m。この距離を先に決められ、首位タイに並ばれた。鈴木のパットは入れなければプレーオフという6m。「先に入れられたので、入らなくても(カップに)届かせないといけない」。前ホールでのミスを引きずる以上に、「入れなきゃ、やらなきゃ」の気持ちで打った渾身のバーディパットはスライスラインを描いてカップに吸い込まれた。「入ると思っていなかったのでびっくりした」と、拳を何度も振って喜んだ。

今季は「年間5勝」を目標とし、シーズン前半戦を終えて2勝目とした。優勝賞金3240万円を積み上げ、賞金ランクトップのキム・ハヌル(韓国)に約90万円と迫って2位に続く。賞金女王争いも現実味を帯びてきた。「毎年、前半戦は良いイメージがなかったけど、今年はオフの早い時期から練習を開始したので、良いスタートを切れている」と振り返った。

だが、鈴木の目標は賞金レースとはまた別のところにある。「全米女子オープン」(7月13日~)、「全英リコー女子オープン」(8月3日~)と海外メジャー2試合を控えている。海外志向が高く、いつかは米国ツアーでという鈴木にとっては、自分を試すチャンスと捉えている。

「自分がどれだけ世界で通用するのか、どんなプレーができるのかを知りたい。海外の強豪選手からいろんなことを吸収して、国内での後半戦で1勝でも多く勝てればいい」。次はそこに向けた調整に取りかかろうとしている。(千葉県袖ケ浦市/糸井順子)

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