鈴木愛がプレーオフ制し、2季ぶり2勝目
2016年 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
期間:05/20〜05/22 場所:中京GC石野コース(愛知)
予選会からキャリア初の優勝争い 上原美希はプレーオフで散る
国内女子ツアー「中京テレビ・ブリヂストンレディス」最終日、27歳の上原美希が鈴木愛にプレーオフで敗れ2位となった。2打差の4位から出ると4バーディ、2ボギー「70」で追い上げ、通算9アンダーで鈴木、藤本麻子と並びトップに。ツアー史上初となる予選会通過からの優勝を狙ったが、試合後は「悔しいです」と声を震わせた
快挙は目前に迫っていた。プレーオフ1ホール目の18番、上原は2打目をピン60cmにつけるショットでギャラリーを沸かせたものの、2ホール目では3mのパットを外し、2連続バーディはならず。最後は鈴木に地力の差を見せつけられた。
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それでも充実の1週間だった。2010年のプロテストに合格。賞金ランクは翌11年の63位が最高で、シードを取ったことはない。昨季は賞金ランク75位、ファイナルQT57位で、今季も参戦試合が限られる。今大会には開幕3日前に83人で争われた「主催者推薦選考会」で上位5人に与えられた本戦への出場権を獲得し、プロ7年目で初の優勝争いを経験した。
昨年1月にはトレーニング中に右足靱帯を断裂した。手術、リハビリ生活で4カ月間ゴルフから離れた。医師から「もしかしたら(復帰が)難しいかもしれない」と言われたが、同じ施設でリハビリ生活を送る人たちと励まし合い、苦難を乗り越えた。
同年5月「リゾートトラストレディス」で復帰し、「怪我をして優勝したい気持ちが強くなった」という。今週の経験で、その気持ちはさらに強くなった。2位に入ったことで、次戦「リゾートトラスト レディス」の出場権を獲得。恐縮しながら取材に応える上原に湧いた勝利への欲。いつか遅咲きのヒロインとなるかもしれない。(愛知県豊田市/林洋平)