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長尺パターで首位発進 福嶋浩子がペアリングに苦笑した理由

降雨のため108選手のうち57人がホールアウトできずにサスペンデッドとなった「Tポイントレディス」(鹿児島高牧CC)初日、福嶋浩子が5バーディ2ボギーの「69」でプレーして、3アンダーの暫定首位でスタートした。

福嶋は開幕前に発表された初日のペアリングを見て「笑ってしまった」と振り返った。アウトスタートの第4組に並んでいた名前は福嶋、大江香織吉田弓美子の3人。いずれも長年、長尺パターのグリップエンドを胸の辺りで固定する「アンカリング」スタイルでパッティングをしてきた選手だ。今年1月のアンカリング禁止に伴い、同じ悩みを抱えて情報交換をしてきた仲間同士でもある。

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ホールアウト後、クラブハウスに引き上げてくると「意図的なものを感じた」と苦笑した。

初日のグリーン上の福嶋の手には、見慣れた長尺パターが握られていた。2週前の開幕戦では長さ36.5インチ、シャフトがヘッド後部に刺さるバックストライクのパターを使っていた。しかし「恐怖心を取り除けなかった」として、前週から長尺パターをテスト。シャフトを昨年までより2インチ短い44インチにした物を、この日は使用した。

アンカリング規制を受け、オフには30本以上のパターを試打するなど試行錯誤を続けてきた。その後「長尺パターが禁止されたわけではなくて、身体で固定することが禁止されたわけで、自分でその仕組みをしっかり理解しようと思った」と、視点を変えた。

ストロークはクラブを身体から離して、浮かせて振るシンプルなスタイル。「まだグラグラ感はあるし、右手と左手の動きがバラバラになることもある」と語るが、「それは慣れだと思っている」と楽観的にみる。目から入ってくる寸分の“狂い”は、昨年までと同じパターヘッドを使うことで解消につなげた。

この日は5番で5mをねじ込み、7番で1mのショートパットを確実に沈めるなど5つのバーディを量産。首位に1打差と迫った17番(パー3)ではピンそば3mにつけるショットを披露。「悩むパターへの負担を軽くしたかったから」と、クラブのシャフトを『S』から『R』に替え、ショットを「楽に振れる」ようにしたことも奏功したという。(鹿児島県姶良市/糸井順子)

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