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「なんでだろう?」からV戦線へ 臼井麗香がツアー自己ベスト

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目(19日)◇ザ・クイーンズヒルGC(福岡)◇6505yd(パー72)

2人が伸ばして私も伸ばす――。同組選手との相乗効果はあるのかもしれない。初日首位から通算13アンダーまで伸ばした三ヶ島かな、10アンダーとした藤田さいきという先輩プロに挟まれて、7位スタートの臼井麗香が2019年「ゴルフ5レディス」第1ラウンドで記録したツアー自己ベストを1打更新する「63」。通算14アンダーとホールアウト時点で暫定首位に浮上するプレーを見せた。

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前半14番から3連続バーディ、後半は「あのパットを外したのがショック過ぎて」と5番で50cmのバーディパットを外したことがカンフル剤となり、6番からまた3連続。ボギーなしの9バーディを量産した。

2022年にシードを喪失し、主催者推薦で今季初出場した3月「アクサレディス」で待望のツアー初優勝。1998年度生まれの“黄金世代”で14人目のツアー覇者になったものの、その後の出場14試合は予選落ち6回、棄権1回、トップ10は5月「RKB×三井松島レディス」9位しかない。

「ショットもパットもすごく悪いわけじゃないのに成績が出ない。私も“何でだろう?”とわからなくて」。春先から5月途中まで花粉症に悩まれ、マスクが手放せないという体調面の問題もあったが、今も不調の理由がピンとこない。

4週前の「アース・モンダミンカップ」で男子の永久シードプロ・片山晋呉にキャディをしてもらう機会に恵まれた。コース上のアドバイスで印象に残ったのは、アプローチに対する考え方だ。「私は今まで頑固に基本は“転がし”だけでやってきたんです。バリエーションを増やせば、ミスの種類も増える。ミスは1種類にした方がいいと思って…」

使うウェッジは58度一本で基本は転がしに変わらなくても、ライ、状況次第でフェースを開閉させてピッチ&ランや上げるパターンも試す。この日は1度、カラーからパターを使って「失敗した」と笑うが、1mのパーパットを入れてカバー。まだ手探りだが「バリエーションは増えた」と思考が柔軟になった。

今大会のグリーンを、初優勝したアクサレディスの宮崎・UMKCCに「大きくて似ている」という。月曜日までの大雨の影響でスティンプメーター9フィート前後というかなり遅いグリーンスピードも「しっかり打てるから、私は好きです」。今季ツアーの平均パット数は“パーオンホール分”の1.7536も“1ラウンドあたり”の28.0769も3位。パット巧者の利点も生かし、久々の優勝争いに名乗りを上げる。(福岡県糸島町/加藤裕一)

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