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東京五輪・銀メダリストの視線にパリも 稲見萌寧「可能性はゼロではない」

2021年の東京五輪で銀メダルを獲得した稲見萌寧は、来年フランスで行われるパリ五輪を視野に入れている。20日に都内で行われた日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の年間表彰式「JLPGAアワード」に出席。「今年はゴルフがなかなかうまくいかなくて、順位的には厳しいと思うけど、『TOTOジャパンクラシック』で優勝して可能性はゼロじゃない」と力を込めた。

2019年の初優勝を挙げ、20-21年シーズンは9勝、22年に2勝と毎年勝利を積み重ねてきたが、今季は日米ツアー共催のTOTO-1勝に留まった。4度にわたってスイング改造を行い、結果が出ないなかでも練習に打ち込んだ。「苦しい試合の方が多くて、なかなか勝てないんじゃないかって思うこともあった。練習も好きでやる方だと思うけど、やっても意味が無いんじゃないかって思う時も。優勝できてよかった」と振り返ったが、終盤の1勝で米ツアー進出という新たな道を切り開いた。

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プロ入り当初から稲見はずっと日本ツアーでの永久シードを目標に掲げてきた。「日本でずっと戦いたい」―。そんな気持ちはいまも変わらないというが、「(米ツアー出場は)優勝して勝ち取った権利でもあるし、チームで話し合ったときに海外に行くと体の面で一番大変だと思うけど、トレーナーさんが『サポートしていきたい』と言ってくれて。それが一番の決め手かな。やっぱりチームのみんながいるからこそ私は世界に飛びだってゴルフができる」と心変わりした理由を挙げた。

オリンピックの代表選手は世界ランキングを基にした五輪ランキングで決まる。ポイント配分が大きい米ツアーで活躍して、現在73位で日本勢13番手になる世界ランクを一気に上げるチャンスはあるとなれば期待も膨らむ。自信は?と聞かれれば「ぶっちゃけ、無い」というが、「初挑戦なのでどうなるか予想はつかないけど、最初の方は慣れていけるようにして楽しめるようになっていければ。あとはなるべく上位で戦えるようにして、向こうで優勝カップを掲げられるように頑張りたい」と意気込んだ。

米本格参戦のデビュー戦は、ツアーチャンピオンが集まる「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(フロリダ州・レイクノナG&CC)。1月18日開幕と、4週後に迫っている。「クラブを試す時間もないので今のところ変えるつもりはないけど、現地に行ってみないと分からないところもある。ちょっとずつ調達していきたい。パックとかスキンケア道具は絶対必需品」と渡米に向けて着々と準備は進んでいる。(編集部・石井操)

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