痛恨ダボも“予選通過” 馬場咲希は残り2日へ「失うものない」
「技術が追いついてない」 大ブレークの櫻井心那が語る“危機感”
プロゴルファーにとって、オフの“露出”はシーズンの活躍を物語る指標のひとつ。2年連続の年間女王となった山下美夢有、今季2勝で獲得賞金1億円超の菅沼菜々らとともに「お宝争奪!頂きゴルフ」(BSテレ東/28日 午後8時54分~)の収録に参加した櫻井心那は、その筆頭格といえる存在かもしれない。
下部ステップアップツアーの賞金女王として臨んだルーキーシーズンは、7月「資生堂 レディス」の初優勝から一気に大ブレーク。宮里藍、畑岡奈紗に続く史上3人目となる10代でのツアー4勝を達成し、年間ポイントレースのメルセデスランキング5位に食い込んだ。「複数回優勝は目標にしていたけど、4勝できるとは思っていなかった。ビックリしています」と素直に振り返る。
<< 下に続く >>
下部ツアー初の5勝を挙げた昨季に続き、レギュラーツアーでもしっかり勝ち切れたことはうれしい。ただ、口ぶりからは危機感に近いものがあふれる。「結果“だけ”出ちゃって、自分の技術がまだ全然追いついてない感じがすごくある。そのギャップを埋めていきたいんです。ホントに、去年も(下部ツアーで)それを思っていて…」
部門別64位のサンドセーブ率「38.2979%」となっているバンカーをはじめ、グリーン周りのスキルアップはオフの課題として分かりやすい。「でも、それはもちろんです。できて当然のことが、まだできてないので」。底上げだけでなく、見据えるのは上積み。「安定したスイングというのが、まだ全然できていなくて。山下美夢有さんもそうですし、海外の選手も1年間を通して安定したスイングができている」。同じ舞台で競うようになって、より実感した部分だ。
「自分の調子次第なので、まだ何とも言えないですけど、来年QT(予選会)を受けて、再来年からっていうのが一番いいかなって思います」と話すように、2025年から米ツアー参戦の青写真を描いているから貪欲にもなる。「シェブロンは40位ですよね。KPMG(全米女子プロ)は50位で…」。AIG女子オープン(全英女子)で初めて経験した海外メジャーの出場目安となる世界ランキングをしっかりインプットしているあたり、海外挑戦の本気度がにじむ。
初優勝までリランキングをにらみながらの戦いだった今季、出られる試合は全てプレーしてきた。「海外で経験したいというのがあるので、スケジュールも考えながらやりたい」と優先順位を明確にする。2024年の国内ツアー開幕直前には、2月の台湾女子ツアー「フォックスコンTLPGAプレーヤーズ選手権」に出場予定。思い返せば、23年も1月に台湾で優勝して始まった。20歳になって迎える新シーズンも立ち止まらない。