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池ポチャまで1ヤードの奇跡、V願掛け“断酒”も 原英莉花「ゴルフを続けてきて良かった」

◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 最終日(21日)◇エリエールGC松山(愛媛県)◇6545yd(パー71)

ウィニングパットを沈め、涙があふれる。原英莉花は「もう…幸せです。ずっと一年間苦しくて、自分の思い通りになかなかゴルフを運べなくて、体が痛かったりとか、いろいろ悩んだんですけど、やっと優勝にたどりつけた。ゴルフを続けてきて良かったという気持ちでした」と思いを吐き出した。2019年の初V以来となるギャラリーの前での優勝は格別だった。

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2打のリードを持って出た最終日は、一時首位に4人が並ぶ大混戦。なかなか伸ばせずに苦しむ中でも「17番のロングまでジッと待とう」と必死に勝負どころを見極めた。その17番は右に曲げた1Wショットが池の手前ギリギリに残っていた。「ホントにあと1yd。ここに止まったの、奇跡だなって、思わず歩測しちゃいました」と笑う。

残り214ydから7Wでセーフティにグリーン中央を狙い、2オンに成功。そして、「しっかり2パットでバーディ」のイメージで転がした8mがカップへ飛び込むイーグル。「18番のティショットは解き放たれた感じでした」と一年ぶりの優勝を確信していた。

国内メジャー2連勝を飾った2020年から一転、21年は歯を食いしばってきた。4月「ANAインスピレーション」で予選落ちを喫した後、ギックリ腰の再発にも見舞われた。「やっぱり向こう(米メジャー)を経験して、自分に足りないものが目につくようになって、練習して、クラブもミズノさんにお願いして試行錯誤して…。そうしたら、今度は体が壊れて。自信が持てずにゴルフをしていた。自分でもよく分からない感情でした」。当時の胸中を言葉で表現するのは難しいほど、心が揺れていた。

8月「AIG女子オープン」後に隔離期間を経て出場した「日本女子プロ選手権」は108位で予選落ちを喫した。腰のケアで練習量も減らさざるを得ないから、状態を上げていくのもひと苦労。「日本女子オープン」でも連覇には届かず、10月ごろから「優勝するまでは…」と願掛けの意味も込めてお酒を飲むことをキッパリとやめたという。

「始動の安定感とリズム感」を参考にするべく目に焼きつけたのは、賞金女王に輝いたときのイ・ボミ(韓国)のスイング動画。世界ランキング1位ネリー・コルダのパッティングを見て重心の位置を修正し、大会前には“ジャンボ”こと尾崎将司のもとを訪ねて助言を求めた。

もがき苦しんだ末につかんだ1勝。「今年の成績はふがいないって思われているはず。2連勝くらいで報告できたらいいな」。今度は胸を張って師匠のもとへ行くためにも、25日から始まるシーズン最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で大会連覇に挑戦する。(愛媛県松山市/亀山泰宏)

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2021年 大王製紙エリエールレディスオープン



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