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銀に「刺激、受けました」 小祝さくらは地元企業の特製パターも武器に

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日(13日)◇軽井沢72G北コース (長野)◇6679yd(パー72)

ツアーがオープンウィークとなった前週、小祝さくらは地元の北海道で練習を重ねていた。テレビで眺めた「東京五輪」。表彰台に立った稲見萌寧の姿に思うところがないわけがない。

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「本当に、(最終日)17番で首位に並んだときには『すごいなあ…』と思って。銀メダルも獲って。日本開催で、プレッシャーもある中でさすがだなと。刺激も受けました。『このままじゃダメだな』と」。5位だった6月「宮里藍サントリーレディス」を最後に7試合、トップ10入りから見放されている自分に、自然と活が入った。

屋外での打ち込みにも精を出しながら、優勝した試合などの映像を見てスイングの違いを見つけたという。「テークバックの位置が(良い時期と)全然違って、深くなっていた。それでスイングプレーンも変わっていた」と“浅く入れる”イメージに修正した。

すると、迎えた再開戦。「気を緩めないよう、先のことは考えず一打、一打」と集中力を保ち、後半12番から圧巻の6連続バーディ。8つ目のバーディとなった17番(パー3)では、ティショットを7Iでピンそば20㎝につけてみせた。「流れがいい日はすべてうまくいくという感じのゴルフ」。稲見には6打差をつける「64」で8アンダーの首位発進を決めた。

1週間のオフには新しいクラブがキャディバッグに加わった。北海道北広島市に拠点を置き、金属加工業を営む「株式会社ワールド山内」の自社ブランドパター。小祝は「趣味で作られていると思っていたら、意外とこだわっていた」と“ほんわか”言ったが、家電から産業機械、医療機器、宇宙航空機器の部品を製造している同社の、自身もトップアマである山内雄矢社長が製作をリードするパターは近年、日本のシニアツアーでも複数の使用プロがいる。

小祝のモデルは、一見した形状こそ使い慣れたマレット型のセンターシャフトタイプだが、複数の金属素材を特別な割合で配合したステンレス製。「打ってみたら、打感も良くて。前に伸びてくれる感じがある。ロングパットのタッチに気を付けていた」と雨で重たくなったグリーンでさっそく効果を実感した。

ランキングトップを走る賞金レースは初夏の不振により、2位の稲見に約202万円差に詰められた。争いがし烈になるシーズン後半戦に向けてもう一度走り出す。(長野県軽井沢町/桂川洋一)

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