華やかな舞台の裏で…“優勝者あるある”のハード移動 古江彩佳の場合
2020年 大王製紙エリエールレディスオープン
期間:11/19〜11/22 場所:エリエールGC松山(愛媛)
バーディ必須のパー5→難関パー4へ “世界基準”意識した新セッティング
◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 事前(18日)◇エリエールGC松山(愛媛県)◇6545yd(パー71)
バーディ合戦が例年、繰り広げられてきたエリエールGC松山。今年はバーディ必須のパー5から、パー4の難関ホールへと変貌を遂げた5番ホールが選手の前に立ちはだかる。
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前年まで485ydのパー5で設定されたホールは、ティが35yd前方に出され450ydのパー4に。第2打は打ち上げのショットが求められる。難易度が格段に上がると見ているのは、コースセッティングを担当する山崎千佳代さん。
「ティを前に出すことで、後ろに立ったときより(フェアウェイの)狭さを感じる。簡単なパー5にするのか、難しいパー4にするのか。セカンドはピン位置によるけど、ロングアイアンになるのか、UTになるのか。精度が試される」とヤーデージ変更の狙いを語る。
2016年にテレサ・ルー(台湾)がパー72の最少ストローク記録になる「264」、通算24アンダーで制したアップダウンの激しいコース。前年までの同ホールの4日間平均スコアは「4.4660」と優勝争いをするうえではバーディが必須なホールとされてきた。ただヤーデージを変更したことで「ティショットをラフに入れたときは、(グリーンを狙わず)レイアップで花道に持っていく冷静さも必要になってくる」
18年大会でプロ初優勝を挙げた勝みなみは「パー5だったときから、2つで乗せることができていたけど、(パー4になったことで)難しさは上がった」と変化を語る。ピンが奥に切られた場合でも「6Iで奥まで届いていた」というが、「ただグリーンが硬くて、ロングアイアンになると転がってしまう」と警戒ホールに挙げた。
愛媛県出身で同コースでのラウンド経験が豊富な河本結は「このホールはたぶん、平均(スコア)が『4.5』くらいだと思う。パー5でもパー4でも(選手の)スコアが変わるかなと思うので、4日あれば2日はパーで切り抜けられたら良い」。飛ばし屋の原英莉花は、打ち上げを計算せずに第2打はエッジ170yd程度が残るとし「バーディは難しい。ピンポジションがパー5と同じならすごく難しい」と印象を口にした。
「世界的に見ると飛距離は伸びていて、コースの距離を伸ばしていくのが世界の主流になっている。難易度の高いパー4を選手たちがどのように攻めていくのか、見てみたい気持ちもある」と山崎さん。“世界基準”を踏まえ、出場選手へ期待を込めた。(愛媛県松山市/林洋平)