原英莉花にジャンボからの祝福 グータッチと「“オーペン”チャンピオン!」
2020年 スタンレーレディスゴルフトーナメント
期間:10/09〜10/11 場所:東名CC(静岡)
「知らなかった」複数年シードの新規則 原英莉花は海外挑戦に変わらぬ意欲
◇国内女子◇スタンレーレディスゴルフトーナメント 事前情報(8日)◇東名CC(静岡)◇6572yd(パー72)
前週の「日本女子オープン」で国内メジャー初勝利を飾った原英莉花は、「今年のうちにもう1勝」を目先の目標に掲げた。
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そのターゲットの延長線上か、それとも別の道にあるのかはさておき、かねて米女子ツアー挑戦の野心を持ち続けている。3年間の長期シード獲得は「もともと行きたかったけれど、『複数年シードを持っていないとな』と思っていたので。挑戦できる環境にはなったと思う」と、目標への歩みを地に足のついたものにする好材料になる。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は2019年、同年以降の複数年シード獲得者について、シード開始年度を権利獲得の翌年から10年のうちで、任意で選択できるよう規則を改めた(改定前は獲得翌年から発効)。
原自身、この日まで「え、そうなんですか? へえ、すごい。知らなかったです」という新ルールは、JLPGAによると「賞金シード権を保持している場合、翌年から発生する複数年シードの権利の恩恵が少ない。複数年シードの価値を高めること」が狙い。一方で権利を持つ選手は、腰を据えて海外挑戦のタイミングもうかがえる。
実際に昨年、公式戦(国内メジャー)で優勝した渋野日向子、畑岡奈紗、ペ・ソンウ(韓国)は、この権利を行使していない(同一年で複数年シードを2つ以上得た場合は、1つを選択/渋野は公式戦1勝とメルセデス・ランキング1位、畑岡は公式戦2勝)。
今回の優勝は、ある意味で原にとっては海外への思いを“引きずって”得たものでもあった。8月のメジャー「AIG女子オープン」(全英女子)を、コロナ禍での帰国後14日間の自主隔離による影響を懸念して出場を辞退した。「断って、行かなかったことによって、自分にはすごいプレッシャーも悔しさもあった。こっちで絶対に勝ちたいという気持ちもあった」と決断しても葛藤の火種がくすぶっていたという。
「でも、不調が続いて勝てるのかな…と思っていた。いろんな方にアドバイスをいただいて、自信を持って勝てたのは大きい。全英女子を断って、日本女子オープンを勝てたのは踏ん張ったな、意地を見せられた」と話し、海の向こうへの変わらぬ意欲を口にした。(静岡県裾野市/桂川洋一)