母になりツアーに戻ってきた若林舞衣子（Getty Images／JLPGA提供）

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 初日（25日）◇カメリアヒルズCC（千葉県）◇6622yd（パー72）

コースメモのホルダーに宝物を忍ばせている。あいにくの雨も、前の組にプレーを待たされている時間も、2カ月前に1歳になった愛息の写真を見れば、ストレスが吹き飛んだ。32歳の若林舞衣子は昨年第1子を出産後、今大会が初出場。1年10カ月ぶりのツアー復帰初日に「70」をマークし、2アンダー27位でリスタートを切った。

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17年までにツアー3勝をマークした32歳は、18年11月から日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）の産休制度を利用して今季シード選手としてカムバックした。

当初復帰を予定していた3月の開幕戦は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で6月末に先延ばしに。緊急事態宣言発出中は新潟の実家で過ごした。子どもと一緒に上京し、この日ようやく迎えた“ママ初ラウンド”。「もっとドキドキすると思ったけれど、意外と、久しぶりな感じもしなくて回れました。とにかく楽しかったです」と無観客開催にも大満足の様子だった。

「コレを見ながら頑張りました」。写真を手にして目じりが下がる。試合期間中、長男は姉に預かってもらっている。しばしの別れも好材料。「『いまごろ何してるのかな』『お昼を食べているのかな』と。（試合中に）そう思う時間が今まではなかった。いい気持ちの切り替えになったと思います」。頼もしすぎる味方をつけて、第一線に帰ってきた。