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「手足がガクブル…」穴井詩は5季ぶりプレーオフで逆転V

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 最終日(18日)◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6705yd(パー72)

「まさか、きょう勝てるとは思っていなかった」。遠ざかっていた勝利は突然訪れた。8位から出た穴井詩が、7バーディ、ノーボギーの「65」をマーク。通算14アンダーで並んだイ・ミニョン(韓国)をプレーオフ1ホール目で下し、2年ぶりとなるツアー3勝目を挙げた。

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前日の17番(パー3)でティショットを池に入れ、ダブルボギーを喫していた。「そのおかげで心が燃え上がった。絶対に取り返す気持ちでした」と最終組の3組前から3打差を追った。

「そこまでショットがつかなかったので、パットで頑張った感じです」と、この日は次々とミドルパットを沈めた。3つ伸ばして折り返した後半12番(パー3)では、段の下から12mを沈めた。「いい波に乗れました」とそこから3連続バーディを決め、リーダーボードを駆け上がった。16番(パー5)でも2オンに成功しバーディ。通算14アンダーとし、後続のホールアウトを待った。

2014年のシーズン最終戦で敗れて以来のプレーオフ。待っている間は「自信は全くなかったので、手足がガクブルしていた」という。ボギーとしたイに対し、パーパットを沈めると、こぶしを握った。

プロ12年目の31歳。2016年9月の「ゴルフ5レディス」で初優勝を果たすと、17年7月「センチュリー21レディス」で2勝目を飾った。しかし以降、勝利からは遠ざかった。昨季はトップ10入りが7回、今季は9回と、勝ちきれない時期が続いた。それでも「まだまだ自分の力が足りない。こんなレベルじゃ勝てない」と自分を鼓舞し、練習に励んできた。

「今年は出だしから体力面でいい入りが出来たのでそれは大きいかな。全体的にバランスを見ながら、(昨年の)12月からトレーニングしてきた」とオフシーズンの取り組みも結果につながった。

目標は獲得賞金1億円と明確だ。今回の勝利で約6827万円とし、賞金ランキングは4位に浮上した。それでも「まだまだ全体的に下手くそなので」とさらなる高みを目指す。

また、今週は「小貫麗と一緒に回ろうと思ったら、シブちゃんがいらっしゃった」と、海外メジャー「AIG全英女子オープン」を制し、フィーバーを巻き起こしている渋野日向子と練習ラウンドを共にした。「上手いですね、やっぱり。すごく上手い」と素直な感想。渋野が最終ホールをパーとすれば、プレーオフが三つどもえになる可能性もあった。

女子ゴルフ界を盛り上げる若い世代について問われると「刺激をいただいています。元気の良さに。シブちゃんの笑顔を見るとすごく元気になるじゃないですか」と負けじと笑顔を見せた。(長野県軽井沢町/柴田雄平)

※編注:初期配信の「『手足がガクブル…』 逆転Vの穴井詩は初めてのプレーオフ」の見出しと本文を訂正しました。穴井詩選手は2014年の「ツアー選手権リコーカップ」でプレーオフを戦っていました。

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