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中嶋常幸 松山英樹のゴルフ脳に感嘆「探り方が賢い」

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前(14日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)

前夜の雨で、松と芝生の緑がいっそう濃さを増した火曜日。ギャラリーもいないコース内で、1組だけが大勢のメディアと関係者を引き連れた。第12回大会(1985年)で日本人初となる大会制覇を成し遂げた中嶋常幸と、松山英樹石川遼が同組となっての練習ラウンド。中嶋は「楽しかった」と振り返った。

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「まさか、本当に一緒にやるとは思わなかったよ」と笑った中嶋だったが、日本ゴルフ界を背負う2人の若者とのラウンドは、それぞれに感じるところがあった様子。不振に苦しむ石川からは、「みんなが言うほど、先が厳しいとは思わない」と復調の気配を感じ取り、松山には「新しい1Wが馴染めば文句ない」と、昨季のプレーオフシリーズ途中で割れたエース1Wの後継を作ることを、さらなる高みへ上るための鍵とした。

中嶋をうならせたことがある。それは、松山のゴルフ脳だ。松山は今週、メーカー担当者に頼んで、自身が高校時代に使っていたグラファイトデザインのシャフトツアーAD クアトロテック MDを取り寄せた。「力がない頃に使っていて、タイミングが合わないと真っ直ぐ飛ばないシャフトだと言っていた。それであえてタイミングを取るように練習していた。そういう作戦、探り方が賢いなと思ったよ」(中嶋)。

松山は、ラウンド途中でMDから現在使っているツアーAD DIへと、エースヘッドのシャフトを付け替えた。「普通なら早く馴染ませようと新しいものを打ち込んでいくんだけど、押してダメなら引いてみるというね。違う角度から入っていくところは、おー、そういうことかと思ったね」と、ツアー48勝のレジェンドもうならせる一幕だった。

もう1つ、中嶋を驚かせたことがある。予選ラウンドのペアリングが、石川、稲森佑貴と同組なったこと。「びっくりしたよ。えーって」と目を丸くしたが、さらに尾崎将司が松山と同組となったことを伝え聞くと、「まじで!?おいおい、どうすんだよ」としばし絶句。「どうせなら、ジャンボとケプカを回らせればよかったのに…。そこで(ケプカに)1、2歩出遅れさせてさ」と、本気とも冗談ともつかないコメントで記者たちの笑いを誘った。(宮崎県宮崎市/今岡涼太)

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