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宮里優作が優勝戦線に再浮上 目で盗んだ先輩プロの技術

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目(11日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7246yd(パー72)

「ギリギリで間に合った」。今季4勝目を狙う宮里優作が首位に3打差で最終日を迎えることになった。5位で迎えた2日目は「72」で10位に後退し、このムービングデーに「67」と挽回。終盤に3連続バーディフィニッシュを決め、通算11アンダーの3位タイに再浮上した。

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3日間で一番強い風速5.6mの風が吹き荒れたこの日、選手たちはショットの前に何度も上空を見上げた。宮里も「一定方向から吹かず、距離感を合わせるのに苦労した」と、多くのホールでアドレスを仕切り直し、丁寧にプレーした。

9番で2mのバーディパットを沈めて2つ伸ばして折り返すと、逆転優勝へ望みをつなぐべく、上がりは圧巻の締めくくり。16番で第2打をピンそば1mにつけてバーディとすると、17番(パー3)では10mがカップに転がり込む。きっちり2オンに成功した最終18番(パー5)までバーディを並べた。

「今週は50yd前後が難しい。100ydくらいを残した方が、イメージが出てピンに寄る」と話していたのが前日のラウンド後。この日は前半のパー5(3番、6番)で、いずれも2打目をフェアウェイに刻み、40ydほどの距離をピタリとピンにつけてバーディをさらった。「いつもあの辺の距離は危ないんだけど」と自虐的に言うが、前週の「平和PGMゴルフ」で藤田寛之の練習を眺め、「(バックスイングで手首の)コックを早く入れるイメージが“カチッと”わいた」。さっそく実戦の肝心なシーンで、成功させてみせた。

御殿場では直近2年でトップ5入りを決めているが、宮里の当地での最高成績はいまだ、東北福祉大時代にアマチュアとしてプレーした2001年大会の2位タイ。相性の良さを自ら感じる一方で、タイトルがないことは心残りに違いない。「先入観なく、今週は必ず良いスコアが出ると思ってやっている」と最終日も強い心で臨むつもり。同じ3位タイには、ともに賞金レースの上位を争う小平智もいる。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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