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石川遼は5戦連続予選落ち それでも休まない理由

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目(10日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7246yd(パー72)

大好きな御殿場でも、努力は報われなかった。石川遼は2日連続で「76」をたたき、通算8オーバーの79位に沈んだ。10月の「日本オープン」から、国内ツアー自己最悪となる5試合連続での予選落ちを喫した。

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カットラインには7打も及ばなかった。アマチュア時代の2007年に初めてプレーし、10年、12年と2勝をマークしたコース。屈辱的な結果を受け、丁寧に言葉を紡ぐ。「練習場では結構いい感じで打てているのが、試合になるとその感覚がまったくない」と静かに現実を受け入れた。

ホールアウト後はこの日も、寒空の下で1Wを振り込んだ。ティショットの乱れが不安の種には違いない。ただ、今はすべてがかみ合わない。1Wでフェアウェイをとらえた前半5番では、ウェッジでの第2打で8mのバーディパットを残した。6番(パー5)では2mのバーティチャンスがカップにけられ、挽回のきっかけを逃して後半もズルズル後退した。

PGAツアーの出場権を失い、日本ツアーに復帰したこの秋。米国で通用する高いレベルでの安定感を求め、自身の中ではスイングを大幅に見直している。その「打ち方が自分にまだなじんでいない」という。「何も考えなくても(新しい動きが)できてしまうという状態にはほど遠い。(ミスは)ワンパターン。手元が早く出てきてプッシュアウトしてしまう。アイアンではできても、ドライバーショットだと懐に余裕がない」

日本ツアーのシードは来季も残っており、一定期間の休養を挟むこともできる。だが「練習ではできている」ことを試すため、試合に出続けている。そのたびに打ちのめされるラウンドを重ねる。コース上でも、頭の中はスイングのことでいっぱい。「試合に入り込めていない」自分を、誰よりも感じている。

次週は「ダンロップフェニックス」。2008年に2位に入ったが、フェニックスカントリークラブ(宮崎)は石川にとって少なからず苦手意識があるコース。苦境は続くが、トーナメントはやってくる。「試合はすごく楽しいものだし、試合を今までよりも何倍も楽しむために(今は)必要な時間。何回も勝てるようなショットを身につけないといけない。だから苦しいのも頑張れる」。今はただ、懸命な努力が実を結ぶときを待つしかない。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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