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表彰式では肩脱臼も…小田孔明30代の意地で2季ぶりV

北海道の札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コースで開催された国内男子ツアー「ANAオープン」最終日。単独首位から出た小田孔明が逃げ切って2シーズンぶりの勝利を飾った。11アンダーからスタートすると4バーディ、ノーボギーの「68」。通算15アンダーとして2位に5打差を付け、2011年「ダイヤモンドカップ」以来となる通算6勝目をマークした。

3日目を終えて2位の藤田寛之には1打差、3位キム・ヒョンソン(韓国)には2打差。手にしていたリードはわずかだったが、この日は朝の練習から「いい球が出ている。今日は勝てると思った」と臆する素振りは一切なかった。前半からティショットでドライバーを多用し、3メートルを決めた2番でバーディを先行。後半11番で25メートルのバーディパットが奇跡的にカップに沈むと、同組の藤田とは4打差となり、勝利を確信した。

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過去の5勝と同じように、最終日首位スタートからの逃げ切り優勝。「昔、コースのお風呂場で言われたんです。(片山)晋呉さん、藤田(寛之)さん、谷口(徹)さん…すごいメンバーが言っていた。『やっぱり、最終日最終組の選手が勝たないといけない。逆転を許しちゃいけないんだ』って」。ツアー屈指の逃げ馬は、北の大地でも強かった。

「若手と言われていたのが、中堅になって、優勝しないで忘れられていくのが嫌だった」。ツアー初勝利を挙げた2008年から11年まで毎年優勝していたが、昨シーズンは賞金ランク14位ながら未勝利に終わった。今年は松山英樹の飛躍に代表されるように、若手の台頭も著しい。だからこそ「30代にも強い選手はいっぱいいる。あいつがアメリカに行く前に1回でも勝てて良かった」と、今後米ツアーに主戦場を移す松山に胸を張れた。

近年は、近畿地方でトーナメントがある際、自分の気持ちをリフレッシュさせるために神戸のお寺を訪ね、座禅を組んでいる。「今週勝てなかったら、行こうと思っていたところだった。祝勝会をしてもらおうかな」と笑う。

表彰式では優勝ジャケットを着る際、サイズが小さく、一瞬の間、左肩が亜脱臼してしまうハプニングもあったが「世界ランク100位以内に入って、全英も、全米プロなんかにも出たい」と、今後の活躍に強く意欲を示していた。(北海道北広島市/桂川洋一)

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