石川、松山など7人の日本人選手が青木功の偉業に挑む
アジア対日本の対抗戦 ダイナスティカップこぼれ話
今回、最年少で参加の近藤智弘は、この1週間というもの本当に緊張の連続でした。というのもキャプテン・青木功を筆頭に、飯合、中嶋の最年長メンバーなど、「畏(おそ)れ多い人ばかり」。
朝の挨拶などほんの些細なことまで常に気を配り、中嶋とペアを組んだフォアサム競技の大会初日にいたっては、アジアンPGAの競技委員に、「一番若いあの彼は、今日は最後まで本当にナーバスな表情をしていたねえ」と言わしめたほど、プレッシャーでガチガチだったそうです。
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「・・・でもそれはね、メンバーに選ばれたときから、覚悟していたことですから」と苦笑いの近藤。
そんな彼がこの週、心からの笑顔を見せた瞬間は、地元・中国の女性ファンからの声援に応えるときでした。
日本チーム側のスタッフが、ミッションヒルズの女性キャディさんにこんな質問を投げかけてみたそうです。
「日本チームの中で誰が一番、カッコイイ?」
その中でもっとも人気が高かったのが、実は近藤だったのです。
実際、アウェイコースにも関わらず、近藤にはロープの外から女性ファンからの熱い視線が・・・。
「ほんとうですかあ?? 本当なら中国ってホント良い国ですね~。いっそのこと、このまま住み着いちゃおうかな~(笑)なんてね」
今回の近藤の勝敗は1勝1敗1分け。
「ひとつでも勝ててよかった・・・。しかも中嶋さんとのペアのときだったので、それだけでも救いでした。今回、日本は負けてしまったけど、次は絶対に勝ちたい。2年後の大会にも代表に選ばれるよう頑張ります」
日本から声援を送ってくださったファンのみなさんには、奮戦ぶりがなかなか伝わらなかったかもしれませんが近藤はじめ日本チームは、劣勢ムードでも最後まで望みを捨てず、本当に必死で戦いました。
残念ながら今回は結果につながりませんでしたが、隔年開催のこの大会、メンバーたちは、「次の2005年大会には雪辱を晴らす」と誓って、記念すべき第1回大会は幕を閉じたのでした。
※日本ゴルフツアー機構が発刊しているメールマガジン(プレーヤーズラウンジ)より転載しています。