1年後にはシニア入り ベテラン近藤智弘のいま「毎週、最後だと思って」
◇国内メジャー第2戦◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 初日(4日)◇宍戸ヒルズCC 西C(茨城)◇7431yd(パー70)◇曇り(観衆1777人)
ひと昔前なら、考えられなかったはずだ。近藤智弘は締めくくりがダブルボギーになっても、「残念だけど…うん、上出来ですよ」と笑顔で言った。グリーン右手前、バンカー際のラフで少し浮いた球を警戒し、アプローチミスが出て4オン2パット。アンダーパースタートを逃す「70」への愚痴も少ない。
今月17日に49歳になるベテランは昨年、賞金ランキング92位に終わりレギュラーツアーの出場権を手放した。来年のシニア入りを控え、今季は「本当はもう休もうかと思っていた」ところ、最終予選会(QT)で19位に入り前半戦の出場権を獲得。大卒後の2000年から主戦場にしてきた舞台に再び立つこととなった。
4月には人生で初めて下部ツアー(ACNツアー)に出場し、予選を通過して35位で終えた。ツアー6勝の実力は今も健在のようで、レギュラーツアーでは思うようにいかない。ここまで5試合に出場し決勝ラウンド進出は2回。「一生懸命やっているんだけど全部が難しい。ぶっちゃけ、『予選を通れば優勝』くらいの気持ちでプレーしている」とうなずく。
「今はコントロールよりもパワーの時代」と認めざるを得ない。多くの若手選手たちが、技術以上に飛距離を武器にバーディを重ねているように見える。「僕の感覚ではパー5で0.5打ずつ、(パー5が4つあるコースでは1日で)2打違う感じがするかな。僕は2打目に残る距離が280yd、相手は250yd。グリーンのそばに池があったり、花道が狭くなると、僕らはレイアップになるでしょう」と攻め方に大きな違いが出る。「(片山)晋呉さんでも難しいのは、それだけパワーゲームになったことを証明している」と、永久シード選手のテクニックの高さを引き合いに出しつつ、新しい時代の訪れを指摘した。
「でも、しょうがないと思うんだよね。こういうのが入れ替わり、世代交代」。現状を受け入れつつ、今季は「毎週、ことしで最後だと思いながらやっている」とキャリアの記憶に新しいページをひとつでも加えたい。「一日でも多く(試合で)回りたい。これからプライベートで来るとも限らないし、来たとしてもこういうセッティングではないから」
国内メジャーの2日目を首位と5打差の22位で迎える。「アンダーパーで回りたいな。あした頑張れば4日間できる。(今週は)初日のスタートに希望があるよね、希望が」。足取りはまだまだ軽やかだった。(茨城県笠間市/桂川洋一)