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流れを離さない中島啓太 モットーは「最終日後半をいい位置で」

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 3日目(4日)◇ABCGC(兵庫)◇7217yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆1502人)

ピンチになっても冷静だった。「前半は1つ伸ばしただけでしたが、焦らずにやることをしっかりできたことが、後半の5バーディにつながったと思います」。中島啓太はポーカーフェースを崩さず、3位から通算18アンダーの単独首位に浮上した一日を振り返った。

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好スコア「66」のポイントになったのは、中盤2ホールのパー4。10番は、出球が読みにくいティフトンの群生する左ラフから2オンさせた。11番は、グリーン左ガードバンカーから右脚を大きくバンカー外に出したスタンスでピンそば50cmにピタリ。2つのナイスパーで流れをつないだ。12番(パー3)で5mのチャンスを沈め、14、15、17、18番でもスコアを伸ばした。

「最終日の後半をいい位置で迎えることが大事」―。それが中島の口癖であり、モットーだ。次週「三井住友VISA太平洋マスターズ」終了時点で賞金ランキング1位にいれば、来季米ツアー及び米下部コーンフェリーツアー最終予選会の出場資格が得られる。ランク1位の金谷拓実を約120万円差で追う立場だけに、今大会で優勝争いは外せない。

この日、自分より8打ビハインドでスタートした金谷は「67」を出した。「金谷さんが伸ばしているのは把握していました」と言い、リードを9打に広げた。一方で、自分と同じくツアーでアマチュア優勝を経験した同学年の蝉川泰果とは、最終日では初めての同組対決。「あーそうですね。タイガとは回ったことないですね」。蝉川の存在は「今回は地元ですし、多くのギャラリーがついていて」と認めるが、現在の最大のターゲットは金谷。必要以上に意識はしていない。

逃げ切りでツアー通算4勝目を狙う最終日。「スイングは緩まないように。ドライバーをそれほど多く使うコースではないから、決めた番手でしっかりフルスイングしていきたい」。やるべきことを忠実に実践し、まずは金谷との賞金差を逆転、優勝も手にするつもりだ。(兵庫県加東市/加藤裕一)

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