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実は…初の首位発進 中島啓太「自信もある。体調もいい。練習します」

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 初日(2日)◇ABCGC(兵庫)◇7217yd(パー72)◇晴れ(観衆651人)

3週前の「日本オープン」、2週前の「ZOZOチャンピオンシップ」で浮き彫りになった課題を、早くも初日に克服した。中島啓太は「ショットはしっかり振り抜くことを意識して、自信を持ってできました。パットはきのう(プロアマ戦)からライン、タッチが合っていて“久しぶりだな”と感じていた」。アマチュア時代を含めて国内ツアー出場55戦目で初の首位スタートを決めた一日を振り返った。

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スタート10番で7mのバーディパットを沈め、グリーン上の好感触は確信へ。11番でティショットをラフに入れたが、スコアを落としたのはそこだけだ。15番(パー5)はティショットを3Wでレイアップし、残り277ydから3Wで6mに2オンさせて、イーグルを決めた。その後の7バーディのうち、ショットでピン1mにつけたものが3度、7mを沈めたものが2度…。オールラウンダーらしく、全ての要素で強みを出して9アンダー「63」をマークした。

前週のオープンウィークを生かした調整が、心底うまくいっているようだ。「今はせっかく自信もあって、体も調子もいいので、しっかり練習をしたいです。調子が良くない時はプレーで頭も疲れてしまって、ゲームの流れを悪くしないようにすることで精一杯になる。だから、調子が良くない時に練習で多く打つのは良くないんです」。そう言うと、クラブハウス前でファン数十人にサイン対応を済ませ、夕暮れまでの約2時間はたっぷり調整に時間を使った。

アマチュア時代からしのぎを削る先輩・金谷拓実との同組はやはり楽しい。「エネルギーになる? もちろんです。きょうも前半はお互いに4つ伸ばし合って。(もう1人、同組の河本)力さんも粘り強くプレーしていて」。金谷との“同組対決”は2020年「三井住友VISA太平洋マスターズ」の予選ラウンドを皮切りに15ラウンド目。スコア面の優劣は、中島が9度上回っているが、当然、そんなことは問題ではない。

「金谷さんは(4バーディのみの)ボギーフリーで回られた。そういう選手が一番怖いことは本当に分かっていますから」。スコアで5つ引き離した好敵手に油断する様子はかけらもない。次週「三井住友VISA太平洋マスターズ」終了時までの、金谷とのマッチレース。来年の米PGAツアー及び米下部ツアー最終予選の出場権が得られる賞金ランキング1位の座を巡り、1位金谷を約120万円差の2位で追いかける。(兵庫県加東市/加藤裕一)

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