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高校生なら「キレてました」 中島啓太は“+3”から4連続バーディ

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 2日目(1日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)

後半3番、中島啓太はこの日3つ目のボギーをたたいた。言わずと知れたタフな富士桜。ボギーが出るのは織り込み済みでも、内容が良くない。初日は3番目に易しかった、400ydと短いパー4だ。残り87ydでライは少し左足上がり。60度のウェッジショットが緩んで、NGだった手前にショートするミスからスコアを落とした。

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痛恨の一打にも冷静だった。続く249ydと長いパー3の4番は、あえて左奥のピンを狙わずに逆サイドから2パットで乗り切る安全策。5番のセカンドは80ydとイヤな記憶も新しい距離が残ったが、しっかりと修正。同じ60度で30㎝に絡めて最初のバーディを奪った。「失敗から学んでプレーできた」とうなずくショットをきっかけに加速。怒とうの4連続バーディでトータル「69」にまとめ、通算4アンダーに伸ばした。

16歳のアマチュアだった2016年大会以来2度目の出場で、初の予選通過。「高校生のときよりはうまくなっているんじゃないかなと思います」と笑ったが、技術の成長に伴うメンタル面の成熟は自らも認めるところ。「(高校生だったら)まず17番でボギーを打って、3番でボギーを打ったら、たぶんもう、キレてました」。グリーン左手前の深いラフからロブショットでピンチを切り抜けた前半17番を含め、我慢強くなった自分に少しだけ胸を張る。

「4日間を流れとして考えるようになったから、ひとつのミスで引きずることはないですね」。難コースで必死に耐えながら、あくまで念頭に置くのはサンデーバックナインの優勝争い。「最終日の後半に向けて調子を上げて、流れを持っていくこと。そこで優勝争いに残っていれば、誰が勝ってもおかしくない試合展開に持っていける。そこは一番大事にしていますし、今シーズン、すごく成長しているところだと思います」。プロ初優勝の殻を破り、賞金ランキング1位を走る中で勝者のメンタリティが備わってきた感もある。

午前組のプレーとなった2日目は正午過ぎにホールアウト。上位で迎える3日目のスタートまで時間はたっぷりある。会場近くに富士急ハイランドもあることを聞かれると「あの…さすがに勝ちたいんで。トレーナーさんとトレーニングして…勝ちたいです」と苦笑い。普段のウエートトレーニングより回数は減らし、少し負荷を上げるメニューには、筋肉痛を残さずにキレをキープする狙いが込められている。勝つために、努力は惜しまない。(山梨県河口湖町/亀山泰宏)

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