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「やってる側も、面白い」金谷拓実が賞金王争いに“名乗り”

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 初日(24日)◇芥屋GC(福岡)◇7216yd(パー72)◇晴れ(観衆2514人)

金谷拓実は欠場した3週前の直近大会「横浜ミナト チャンピオンシップ」で、賞金ランキング1位の座を中島啓太に譲った。レースの行方に無関心を決め込む様子はない。「自分が良いプレーをすれば上がっていく。今、上位を争っている選手は良い選手ばかり。同年代も多いし、僕がプロになった時よりもレベルが上がっている」と毎試合のせめぎ合いが楽しい。

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2位だった「日本プロゴルフ選手権」を終えてから約1カ月。「出る試合は100%でプレーしたい」考えから、じっくり状態を整えてきた。「僕にはそういう時間が必要」。国内メジャーの直前に「全英オープン」を戦い、「球を低くコントロールする練習をしていたので、少しずつドライバーの高さを出せるように修正をしました」と“リンクスモード”からの脱却も図った。

この日は出だし10番でいきなり1Wショットを左に曲げてボギーを先行しながら、3mを沈めた後半5番からの4連続バーディなどで挽回し「66」をマーク。「気持ちを切り替えていいプレーができた」ことで、首位に1打差の6アンダー2位と好発進を決めた。

2月「インターナショナルシリーズ オマーン」で初優勝したアジアンツアー、欧州ツアーを渡り歩いた前半戦を経て、残りシーズンは国内ツアーをメインにするつもり。

賞金王獲りへの意欲を燃やす中島同様、男子ゴルフ界の現況ではマネーキングが、再び世界に通じる扉のひとつになりつつある。「国内で賞金王を獲れば、去年の比嘉(一貴)選手が得たような資格もできた」というのは欧州ツアーの出場権。海の向こうを目指すプレーヤーの争いはいっそう激化する。

周囲からすれば、毎週のように入れ替わるランキングは見ていて楽しい。ただ、金谷はニヤリとして言った。「やっている側も、面白いです」――(福岡県糸島市/桂川洋一)

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