30回目のフェニックス予選通過を果たした中嶋常幸
最も視聴者の関心を引いた国内男子ツアーは?
全29試合が行われた2006年度の国内男子ツアー。それぞれの試合に多くの話題が飛び交ったが、お茶の間で観戦する視聴者の関心は、果たしてどのトーナメントに集中したのだろうか。視聴率上位のトーナメントを抜粋し、分析を試みた。(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区、番組平均世帯視聴率)
まず、全トーナメントの最終日の平均視聴率は4.4%と、昨年からほぼ横ばい。その中にあり、上から5番目の数字である5.4%を記録したのが、日本一のゴルファーを決定する「日本オープンゴルフ選手権競技」だ。毎年注目度の高い大会と位置づけられていることに加え、大会2連覇を狙う片山晋呉が最終日まで優勝争いを演じたことも高視聴率を支えた原因だろう。
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52歳のベテラン中嶋常幸が4年ぶりの復活優勝を遂げた「三井住友VISA太平洋マスターズ」が、5.7%の4位にランクイン。土曜日の視聴率は3.8%と低調だったが、最終日にスコアをグングン伸ばして大逆転勝利を飾った中嶋の姿に、多くの視聴者が惹きつけられたはずだ。
3位は、近藤智弘が真板潔、横尾要との競り合いを制して今季2勝目を挙げた「ANAオープンゴルフトーナメント」の5.9%。近藤が初勝利を挙げた「日本プロゴルフ選手権大会」も5.0%と平均値以上の数字を残しており、若手の有望株とされる近藤への期待のあらわれだろうか。
続く2位は、賞金ランキング上位の選手と当季優勝者しか出場できない「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の6.5%。日本を代表するトッププレーヤーたちの競演が、視聴者の目によりエキサイティングに映ったに違いない。
そして1位は、タイガー・ウッズが3連覇に挑んだ「ダンロップフェニックストーナメント」。タイガーは、最終的にプレーオフでP.ハリントンに敗れる結果となったが、視聴率は実に7.5%を記録。日本でプレーするタイガーの勇姿を、目に焼き付けようとしたファンが多かったことは想像にたやすい。タイガーの影響力は、日本でも絶大であることを証明してみせた。
こうして見比べてみると、影響力のある選手が活躍したトーナメントに高視聴率が集中していたことが分かる。2007年シーズン、彼らは私たちにどのような名場面、名勝負を演じてくれるのだろうか。