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“プロの怖さ”を初めて知っても…金谷拓実が諦めずに追う背中

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日(4日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)◇晴れ(観衆5706人)

2019年11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で史上4人目のアマチュア優勝、20年11月の「ダンロップフェニックス」ではプロ転向から1カ月ほどで早々に勝った。「自分の調子さえかみ合えば、チャンスは来るものだと思っていた」。金谷拓実がそう感じるのも無理がないほど、キャリアの滑り出しは順風満帆だった。

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確かな結果に基づく自信を打ち砕かれたのは、昨シーズンのこと。PGAツアー、DPワールドツアー(欧州ツアー)、アジアンツアーと文字通り世界を股にかけて戦ったが、海外16試合で決勝ラウンドまで残ったのは3試合だけだった。特に決勝トーナメントに進出した3月「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー」の後は予選落ち続き。「海外を転戦して賞金をもらえないと不安になることもあった。プロになって(初めて)ちょっと“怖い”部分も感じた。最近は優勝するのがこんなに難しいことなんだと感じていた」と振り返る。

気持ちの変化は、プレーにも如実に表れた。ティイングエリアで1Wを握っても、右のバンカーや左の池が気になって仕方がない。「入ったら、どうしよう…と。自信を持って真っすぐ打つことができなかった」。海外で失った自信は海外で取り戻すしかなかった。2月にアジアンツアー「インターナショナルシリーズ オマーン」で優勝。セルヒオ・ガルシア(スペイン)、ホアキン・ニーマン(チリ)といった実力者たちも名を連ねたフィールドで頂点に立ってからの変化を「やっぱり、自信です」と繰り返す。1Wショットの飛距離と安定性を示すトータルドライビングで、今季国内ツアー1位と数字も証明している。

最終ラウンドの15番。左の林に曲げれば崖を転がり落ちていく、ティショットがシビアなパー5だ。先に打った同組2人がレイアップする中、1Wを握った。「ドライバーを打つことをためらう状況ではなかった。去年の自信を失っていた時よりも、難しい状況でも、去年よりたくさんドライバーを握って振り抜いていけた。一年たって成長した部分かな」。結果的に左に曲げてのボギーでも、自分のスタイルをしっかりと貫けたから優勝につながったとうなずく。

思うように結果が出なかった時期も、「(海外挑戦を)あきらめる気持ちは全くなかった」という。追いかけたいのは、東北福祉大の先輩であり、最高峰PGAツアーのトッププロとして戦い続ける松山英樹の背中。「学生の時に松山さんを見て、こういう選手になりたいと思ってきた。ゴルフだけを一生懸命、高みを目指してやっている。早く結果を出して、そこでプレーしたい」。変わらぬ思いを抱き続ける25歳。今回の優勝で得た5年シードが、再挑戦の大きな足掛かりとなる。(茨城県笠間市/亀山泰宏)

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