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「あれは相当泣いた」 トップの武藤俊憲が思い返した“悲劇”

◇国内男子◇ファイナルQT 2日目(7日)◇トム・ワトソンGC(宮崎)◇6984yd(パー72)

「パターが入りました。長いパットも入ったし、これが入ったら流れが来るってのも入ってくれた」。ツアー7勝の44歳、武藤俊憲が息をついた。

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前半インコースで4つ伸ばすと、1番パー5はティショットが右に曲がり、木の根元に転がった。しかし、冷静に“背面打ち”で林から脱出。3オンさせて6mのバーディパットを決めた。

9バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「67」で通算9アンダー首位を守った。

「やっと半分終わった。正直、QTはやりたくない。今シーズンこんな(良い)ゴルフしていない。不思議な感じ。シーズン中にやっておけよと。でも、ここに来た理由は何かしらあるわけで」。今季は22試合でプレーもトップ10はなく、賞金ランクは77位と苦しんだ。

周囲からは完璧に見える2日間も気を緩めることはない。「緊張します。残り4ホールで4打差あって、逆転負けをくらったこともある。そういうのも経験している。あれは相当泣いた」。思い返したのが、2016年のメジャー「日本プロ」最終日だ。残り4ホールで4打リードも2ボギー。2バーディを奪った谷原秀人とプレーオフに突入し、競り負けた“悲劇”だ。

「自分の気持ちの持って行き方は若い選手よりは良い持って行き方ができる。迷いをショットに持ち込まない。これって決めたらとにかくそれをやる」

目指すは優勝特典の賞金200万円と来年のフルシード。生涯獲得賞金7億円超のベテランは残り36ホールも信じる道を突き進む。(宮崎市/玉木充)

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