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「緊張するショットをしない」 堀川未来夢は堅実マネジメントで初の逆転V

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 最終日(5日)◇ABC GC(兵庫)◇7217yd(パー72)

2位で出た堀川未来夢が6バーディ、1ボギー「67」で回り、一時は首位に4人が並ぶ混戦を抜け出して8月の「日本プロ」に続く今季2勝目を挙げた。

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前半3番(パー3/187yd)で5Iを使って1mにつけてバーディを先行すると、続くパー5の4番は3オン1パットで2連続。6番で3.5m、9番では8mをねじ込みスコアを伸ばした。

後半11番で2mのパットを外してこの日唯一のボギーをたたいたが、15番(パー5)でバンカーからの3打目を80cmに寄せてタップインバーディを決めた。後続と1打差として迎えた18番は、手前の池を警戒してグリーン奥のラフに2打目を運び、アプローチで2mに寄せてバーディで締めくくった。

ABCゴルフ倶楽部は得意で攻めやすいコース。(2位に終わった)去年の悔しさを晴らすためにも、今年は練習ラウンドの時からパッティングの距離感やマネジメントをしっかりして、プラン通りに進んだ4日間だった」と振り返る。この日1Wを握ったのは14ホール中、2ホール(10、15番)のみ。得意の3Wでスティンガー(低弾道)ショットを多用し、4日間のフェアウェイキープ率は64.286%(36/56)で全体2位を記録した。

「とにかく緊張するショットをしないようにしている。緊張していると思ったらドライバーを無理に握らない」。72ホールを通して堅実なマネジメントを徹底したのは、「最終日をプラン通りに勝つことが大事。優勝争いの中、同組で回った選手に『彼と争うと隙がなくて難しい』と思わせる」という考えが根底にあるから。

ツアー通算4勝目で、過去の3勝(19年「日本ツアー選手権」、21年「カシオワールド」、22年「日本プロ」)はいずれも逃げ切りでの勝利だった。「追う立場で優勝したい気持ちもあった。稲森(佑貴)選手が3番で10m以上のパットを入れたり、同組の選手がいいプレーをすることによって相乗効果で自分もいいプレーができた」。競り合いの中での逆転Vの経験が、自分をさらに成長させてくれる。

賞金ランキングは4位に浮上。残りは4戦でランクトップの比嘉一貴とは約6000万円の差があるが、「どのコースも得意で、優勝争いの経験もある。ゴルフの状態もすごくいいので、もう一回」。マネーキングへの道は、まだ諦めてない。(兵庫県加東市/内山孝志朗)

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