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プロ14年目でツアー初V 小林伸太郎「悔しさを晴らした」

◇国内男子◇For The Players By The Players 最終日(9日)◇THE RAYSUM(群馬)◇7137yd(パー71)

「生まれ育った地で優勝できたのはうれしく思います」。地元・群馬県出身の小林伸太郎が30cmのウィニングパットを沈めると、大きな荷物をおろしたかのように晴れやかな表情で頭をさげた。

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家族を含めた関係者が100人以上駆けつけた最終日。「ギャラリーを味方につけると孤独じゃない。負けるわけにはいかない」と36歳は大歓声を背に、出だし1番でバーディを奪うなど、スコアを伸ばした。

しかし、前半9番では4mのパーパットを外してボギー。続く10番はティショットを左バンカーに入れ、2打目もグリーン手前のバンカーで目玉状態に。それでも3オン2パットのボギーでしのいだ。

「パーを積み重ねることによって自分のゴルフを立て直そうと思った」と、ここから5連続パーで流れを引き戻した。そして16番パー3は同じ最終組の大岩龍一がバーディパットを沈めて3ポイント差に詰められた直後、2mのバーディパットを決め返して右拳を握った。差を5ポイントに再び広げた。

5バーディ、2ボギーの8ポイントを加算して計41ポイント。ステーブルフォード方式の新規大会初代王者に輝き「僕の中の人生でも悔しさを晴らした」と笑顔を見せた。

夢にまで見た頂点に立ち、2015年に亡くなった母・喜代美さんの姿が頭に浮かんだ。「両親はプロゴルファーになる上での道標を作ってくれた。本当に感謝」。母には練習場の送り迎えをしてもらうなど、ゴルフ人生の基礎を作ってもらった。

「正直、プロゴルファーは賞金だけでは苦しいが、応援してくれるスポンサーがいる限り、ゴルフをやめることはできない。一回もやめようと思ったことはない」。これからも地元の期待に応えるべく、クラブを握り続ける。(群馬県安中市/玉木充)

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