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悩める金谷拓実「当たり前にできていたことが…」

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 2日目(3日)◇富士桜CC(山梨)◇7566yd(パー71)

予選ラウンドを終えて首位とは2打差の7位。今季3勝目のチャンスが目の前にあっても、表情は浮かない。金谷拓実は「もうちょっと…。自分としてはもっともっとスコアを伸ばしたい」と、通算3アンダーで回った2日間の内容を厳しく断じた。

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最終9番、フェアウェイからの第2打はグリーン手前のバンカーに入った。ボギーフィニッシュでも上位に踏みとどまったとはいえ、振り返れば似たようなミスが思い当たる。今、抱える悩みについて「最近、思っていることなんですけど…」と静かに口を開いた。

「自分が当たり前のようにできていたことが、当たり前にできない。自分ができなかったことをやろうとしても、それもまたできない。それが日本に帰ってきてから、自分に嫌な気持ちを持たせているというか」。5月の「全米プロゴルフ選手権」を手始めに、初夏にスポット参戦した欧米で苦戦。特にPGAツアーでは、予選落ち続きだった。

世界屈指のロングコースでの戦いを経て、力みからスイングのズレを感じて修正を急いだ。課題を克服しようと必死になるうちに、今度は“自分らしさ”を失っていることに気づいた。勝負強いパットが鳴りを潜め「(ショットで)もうちょっと縦の距離感をそろえることも得意だった。打ってはいけない方向に打たないのも得意だった。そういうのがおろそかになっている」と、もどかしい。

「いろんなことを感じて、できないことをやろうとしているのもあるし、それにトライすることも必要。でも、なかなかうまくいかない。当たり前にできていたことが、できていないのもすごく悔しい。自分が思う以上にコントロールできていないのが残念」

日本ツアー復帰後、これが3試合目。直近2試合はスタートこそ鈍いが、10位、4位で終えた。今季出場10試合でトップ10入りは実に8回だ。「試合としてはあと2日間ある。状態を上げて、ここには優勝を目指して来ているので頑張りたい」。タイトルも、手応えも。目先の結果と、広がる未来、どちらも貪欲に見据えている。(山梨県河口湖町/桂川洋一)

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