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谷原秀人「優勝争いに加われるように全力を尽くす」/チームPRGR

ショットの好感触を得て「週末が楽しみ」とチームPRGRの矢野東は、胸を張った。先週の「バナH杯KBCオーガスタ」開催前に、そう断言した矢野は「口約」どおりに初日7位タイの好発進。その後も着実にスコアを伸ばし続けて、通算15アンダーをマークして今季自己最高成績の5位タイでフィニッシュした。

その好調さを持続させるため、週明け後の月曜日と火曜日はジムでの筋力トレーニングを精力的にこなした。そして火曜日の午後、今週のトーナメント開催コースである山梨県南都留郡の富士桜カントリー倶楽部(7397ヤード、パー71)に移動し、9ホールの練習ラウンドを行なった。

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「スイングに関して、もうあれこれ考えなくて済むようになりました。(インパクト以降の)左サイドへのクラブの振り抜きだけを気をつければいい。そう思えるようになって、スイングがシンプルになりました」と表情は明るかった。
昨年の「フジサンケイクラシック」では9位タイの成績を残し、10試合連続ベスト10入りの記録に助走をつけた好印象が残っている。

迎えた大会初日は、濃霧のためにスタート時間が30分遅れで始まった。矢野は練習日の好調さが影を潜め、ボギーが先行。1バーディ・4ボギーで最終ホールのグリーンに上がった時、時計の針はすでに午後5時30分を過ぎていた。3メートルほどのパーパットを沈め、3オーバーでホールアウトし、スコア提出所に向かっていると、競技サスペンデッドのサイレンが鳴ったのだった。

「アイアンショットでボールが捕まり切れず、ピンの右手前に飛んでばかりいました。これは修正可能。スイングも、リズムも、パットも決して悪くないので、明日(予選2日目)は、まずはイーブンパーにスコアを戻し、最終日にベスト10は狙える位置でプレーできるよう頑張ります」と気持ちをすぐに切り替えて、クラブハウスを後にした。

矢野と同じく、先週の「KBCオーガスタ」で今季自己最高成績の単独4位に入ったチームPRGRの谷原秀人。同大会最終日、14位タイからスタートし、2イーグル・5バーディ・3ボギーの66をマークしての大爆発は、谷原らしさを久しぶりにアピールできたラウンドだったようだ。

「ショットラインに対しての目線の向け方やスタンス、アドレスの向きがすべてマッチするようになって来たことで、ショット精度が抜群に良くなったと思います」とは、谷原のツアープロコーチを務めている内藤雄士氏は、快進撃ぶりをそう分析していた。

07年大会覇者として「フジサンケイクラシック」を向かえた谷原は、前週の「余韻」が残っているだけに2年ぶりの大会制覇の期待がより高まったといえるだろう。

そんな谷原だったが、10ホール目にバーディを奪って一時はベスト10の順位につけたものの、パー5ホールでの2打目のレイアップショットを左に曲げて、痛恨のダブルボギーを叩いて後退。結局、3オーバーでのフィニッシュとなった。
「あの1ホール以外は、自分のプレーができていたし、この難しいピン位置を考えたならスコアはそれほど悪くはありません。十分に巻き返しができるはず。明日からは取りこぼしをしないように気をつけて、先週同様に優勝争いに加われるように全力を尽くします」。

谷原の目は、まだ輝きを失ってはいなかった。
チームPRGRの底力を見せる。その序章が今週のトーナメントなのかも知れない。

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2009年 フジサンケイクラシック



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