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地元での「五輪」逃した今平周吾 “パター2本”の週も経て復活へ

◇国内メジャー◇日本プロゴルフ選手権 2日目(2日)◇日光カンツリー倶楽部(栃木県)◇7236yd(パー71)

背中から日の丸が遠ざかっていくあいだ、今平周吾は静かに苦闘を続けていた。ショットの飛距離アップと安定性向上を目指し、上半身の筋力トレーニングに励んだのが今年のオフのこと。短期間でいっそうたくましくなった胸回り、2kg増をはかった肉体はしかし、「距離感がアジャストできない。インパクトで強く入ることが多くなってしまった」という弊害を生んだ。

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2回目の賞金王になった2019年から一度も予選落ちすることなくプレーしながら、今年は優勝争いに加われない試合が続き、世界ランキングは後退した。「東京五輪」が1年延期されたことで、日本代表の座は星野陸也に譲る結果に。地元埼玉、実家近くの霞ヶ関カンツリー倶楽部で行われる「一生に一度」の機会は手から滑り落ちた。

「迷いながらゴルフをしていた」数カ月を経て、梅雨入り前に筋トレを抑えたことで以前のショットの感覚が戻ってきたという。最近はパットがあまりに決まらず、前週の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」最終日には4Iを抜きパターを2本入れてプレーした。「3本にしようかと思ったくらいです」という“奇策”でスタートすると、サブのパターからエースに持ち替えたとたん5連続バーディを奪取。自分に合ったものを再確認したばかりだ。

TOKYOへの道が断たれ、「決まってしまったものはしょうがない。気持ちの切り替えは早いほうなので」と前を向いた。「まだ日本タイトルを獲れていない」。アイアンショットの切れ味がよみがえり、2日目を終えて8アンダーの首位に立った今大会の勝利にも意欲的。新しい目標は「3シーズン連続の賞金王」とはっきり言った。(栃木県日光市/桂川洋一)

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