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諸見里しのぶ 「全米女子オープン」プロになって初めて勝ちたいと思いました。

日本女子オープンの決勝は、2サムでのラウンドとなる。2日目に単独首位に立った諸見里は、3日目、そして最終日と不動裕理と同組になった。百戦錬磨の不動に対し、通算1勝でもちろんメジャー優勝のない諸見里。戦前の予想では、不動有利の声は多かった。

-6、-4、-4、-4 苦しくて泣きそうでした

―― 日本女子オープンは見事な勝ちっぷりでした。最終日はどんな気持ちでラウンドしていましたか?

「最終日のバックナインに入って、すごく苦しかったんです。11番でボードを見たら、『-6(諸見里)、-4(不動)、-4(キャンベル)、-4(ジャン・ジョン)』ってなっていて。苦しくて泣きそうだったのですが、ここで苦しいって言ったら負けだなと思いました」。

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―― 初優勝の時を思い出した?

「去年のSANKYOは12番から崩れたんです。あの時はテイクバックが上がらないで手打ちしちゃうっていうミスがあったので、それだけはしないようにしようと。冷静に考えられたのは、去年のSANKYOの経験があったからだし、アメリカに行って辛い経験をしたことが生きた試合だったなって確信しました」。

―― 最終日はコーチであり、キャディをしてくれた江連さんの誕生日でもありました。良い恩返しが出来ましたね。

「そうですね。あの試合は私の力は20%、(江連)先生の力が30%、あとの50%は両親やトレーナー、周りの人たちのおかげです。辛い日々を味わったからこそ、こんなに応援してくれている人がいるんだって実感できた。トレーナーも必死でサポートしてくれたし、応援してくれたみんなに、またダメでしたっていう報告はしたくない。そのおかげで、強い気持ちを保てました」。

―― プロデビュー戦となった05年の日本女子オープンでも5位。相性が良いですね?

「そうですね。一番はナショナルチームの頃からJGAさんにずっとお世話になっていて、その恩返しをしたい気持ちが強いです。大会に顔を出してくれる役員さんって、私が中 1の頃から知っているんです。ナショナルチームって、技術だけじゃなくマナーにも凄く厳しいんです。中1の時は、テーブルマナーも知らないし、敬語なんて全く分からない。それで合宿にいったら、めちゃくちゃ怒られるんです。あれはダメ、これはダメ、それはしちゃダメって、3歩歩いたら怒られるって感じで。でも、それは役員の人達が愛情を持って怒ってくれているんだって思ったら、良く思えて。その人達の前で良いプレーをしたいっていう気持ちが強いです」。

―― この試合に勝って、学んだ事はありますか?

「今回勝てて、トップに立つって事は凄く大変なことなんだと実感しました。それはゴルフだけじゃなくて、色んなスポーツでもそう。嬉しいことも一杯あるけど、それに対して苦しいことも一杯ある。勝ったからこそ、色んな人を応援したいっていう気持ちが強くなりました。すっごい頑張ったんだねって、素直なおめでとうが言えるようになりました」。

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