AT&Tペブルビーチナショナルプロアマのフォトギャラリー
2014年 AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ
期間:02/06〜02/09 場所:Pebble Beach Golf Links
今季8戦3勝! 35歳ウォーカー“大変身”の秘密
2014/02/10 13:11
カリフォルニア州モントレーにあるペブルビーチGLなどで開催された「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」を制して今シーズン3勝目を飾ったジミー・ウォーカー。これまで、シーズン8試合目(の出場)で3勝以上を挙げた選手はデビット・デュバル、フィル・ミケルソン、タイガー・ウッズの3人しかいなかったが、ウォーカーが新たにこのリストに加わった。
昨年10月、今季開幕戦となった「フライズドットコムオープン」でツアー188試合目にして初優勝を飾ったウォーカーは、5試合後に2勝目、そして1試合を挟んですぐに3勝目と、瞬く間に世界で“最も熱い男”となった。
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天体観測が好きで、望遠鏡を自作して星空の写真を撮るのが趣味だという。この一見地味な35歳は、なにをきっかけとしてブレークスルーを掴んだのか?
2年前、ウォーカーは自身のスタッツを見ていて気がついた。
<2012年累計>
パー3スコア +14 48位(平均スコア3.03)
パー4スコア +57106位(平均スコア4.05)
パー5スコア -1274位(平均スコア4.62)
「おぉ!もしパー4で全部パーが獲れていれば1年で約60ストロークも良くなるのか・・・」。計算してみると、優勝していておかしくないトーナメントさえあることも発見した。早速、13年シーズンは“パー4でパーを獲る”ことを意識した。
<2013年累計>
パー3スコア +43 176位(平均スコア 3.13)
パー4スコア -11 3位(平均スコア3.99)
パー5スコア -102 12位(平均スコア 4.63)
結果は劇的に改善した。トップ10入りが5回を数え、フェデックスポイントランキングでは26位の「キャリアベストのシーズン」となった。こうなったら、彼が今年“その次”としてやるべきことは明確だ。
<2014年ここまで>
パー3スコア +1 59位(平均スコア 3.01)
パー4スコア -26 5位(平均スコア3.91)
パー5スコア -43 11位(平均スコア4.51)
ウォーカーは言う。「いつも良いプレーをしようと思っていたし、それが出来なかったときは動揺してしまっていた。勝つためには、バーディを山ほど奪って、あれもこれもしなくちゃいけないと思っていた。でも、時には“パー”が良いスコアだってことに気づいたんだ」。
パー4とパー3で攻めすぎていたことを反省し、バーディは“飛距離”と“小技”という自身の強みを生かしたパー5でものにする。今週、ウォーカーが4日間で叩いたボギー数は6個(3日目までは1個!)で、これは全選手中最少だった。
グリーンのタッチに苦しんだという最終日、13番、17番と3パットのボギーを叩いたが、最終18番で1.5メートルのパーパットを沈めて逃げ切り勝利。どや顔でガッツポーズを見せたあと、天を仰いで安堵の笑みをこぼした。「最後は3パットしなかったからね。それは良かったよ(笑)」。この勢い、果たしてどこまで続くのか?(カリフォルニア州モントレー/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka