日韓対抗女子ゴルフ、日本の大敗は確定的?
日本ではまだ発表されていないが、韓国ではすでに今年12月に開催される日韓対抗女子ゴルフの詳細が報道されている。朝鮮日報の記事によると、今年は12月1日から2日間、韓国の釜山ベイサイドゴルフクラブがその舞台となる。
既にメンバーも韓国女子プロゴルフ協会から発表された。例年通り、賞金ランキング順にLPGAから5名、JLPGAから3名、KLPGAから4名という構成だが、そのメンバーがまたすごい。朴仁妃、チェ・ナヨン、申智愛、リュー・ソヨン、ヤン・ヒヨン(以上LPGA)、全美貞、アン・ソンジュ、李知姫(以上JLPGA)、ホ・ユンギョン、キム・ハヌル、キム・ジャヨン、ヤン・スジン(以上KLPGA)というオールスター。まだ推薦1枠が残されているが、世界を席巻している韓国プレーヤーが、こぞって釜山に集結する。
一方の日本チームは、例年国内の賞金ランキングを元に選出される。現時点でその上位12人を並べてみると、有村智恵(米ツアーファイナルQTと重なるので除外)、森田理香子、服部真夕、笠りつ子、佐伯三貴、横峯さくら、吉田弓美子、茂木宏美、井芹美保子、若林舞衣子、不動裕理、大江香織、木戸愛まで。当然ながら、宮里藍、宮里美香、上田桃子といった米ツアーを主戦場とする選手は、このリストには入っていない。
韓国と日本の文化の違いも大きいが、韓国チームの気合に圧倒される傾向が強い昨今。それでも、大会自体に改善の余地も残されている。選手がより参加しやすく、よりプライオリティの高いものになれば、おのずと出場選手の質も上がり、大会も盛り上がるだろう。
宮里藍は言う。「ワールドランキング(を選出基準にした)の方が私的にはいいけど、まだ形として違うと思う。プレジデンツカップは2年に1回だし、毎年やるべきではないと思う。その方が選手としてもモチベーションが上がる。スポンサーも、お金もいらないけど、国を代表して頑張れるシステムですよね。出ることにプライオリティがあるものにならないといけない」。そして付け加えた。「それに、親善試合じゃないですよね。国の対抗戦だという意識を持たないと。もう十分に親善はしているし(笑)」。その他、開催時期の問題などもネックとなって、どうしても日本勢の参加意識は高くない。
本音を言えば、現時点での戦力を考えると、韓国対韓国以外のアジア諸国として、ヤニ・ツェンやフォン・シャンシャンに入ってもらった方が良いのではないかと思う。ライダーカップもイギリスに大陸ヨーロッパが加わって戦力が拮抗(きっこう)し、大会も加熱を始めた。そんなことは日本のプライドが許さないだろうか?今年の男子の日韓対抗ではチェ・キョンジュやY.E.ヤン、ベ・サンムンを欠いた韓国代表が国内メディアに“2軍”と揶揄され奮起した例もある。果たして、今年の日本チームはどんな戦いを見せてくれるだろう?(韓国インチョン/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka