女子プロゴルファーの憧れ?アニカとオチョア、それぞれの人生
中国ハイナン島にあるミッションヒルズリゾート、ブラックストーンコース(7777ヤード、パー72)で開催されている「ミッションヒルズ スタートロフィー」3日目。女子ゴルフ界の女王として君臨しながらも、トッププレーヤーとして惜しまれながら衝撃の引退をしたアニカ・ソレンスタムとロレーナ・オチョアの同組での対戦が実現した。
メジャー10勝、LPGAツアー72勝を挙げ、数々の記録を達成しながらも、2008年のシーズンを最後に引退を表明(当時37歳)。引退の理由のひとつであった、結婚をして子供の居る家庭を持ちたいという希望通り、もうすぐ14ヶ月になる女の子や家族と過ごす時間を一番大切にしていると、試合前日の会見で語った。
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競技としてのゴルフは引退したが、ゴルフへの情熱は冷めてはいないようだ。「子供たちに自分と同じような環境や機会を与えてあげたい」と、アニカゴルフアカデミーを創設。ゴルフの技術だけなく、フィットネス、栄養学などを学ぶ機会を子供たちに提供しているほか、ウェアのデザイン、ワインビジネス、ゴルフコースのデザインなどの仕事を精力的に行っている。
そんなアニカと交代で世界ランクナンバー1に上り詰めたオチョアだが、アニカの引退後わずか2年後の2010年4月に衝撃の引退を発表。「残りの人生を大切な家族と過ごす時間に費やしたい」という理由に、競技を離れて幸せに過ごしているアニカの影響が少なからずあったのではないかという見方が多い。
そんな二人が同組でラウンドするという貴重な試合となった「ミッションヒルズ スタートロフィー」3日目は、久しぶりの競技ゴルフで調子を取り戻せず6オーバーと出遅れたアニカに対して、勝負どころのパットを決めてガッツポーズをするなど、試合への意欲を隠さないオチョアは2アンダーで首位タイとなっている。
女性にとって仕事と家庭の両立は永遠のテーマ。特に、試合から試合へと世界を転戦するプロゴルファーならなおさらである。現在活躍する多くの女子プロゴルファーも「結婚」、「引退」、「子育て」など数々の岐路にたち、そして悩むときにこの二人のゴルファーがお手本となるのだろうか。(編集部:向井康子)