上田とソレンスタム、明暗を分けた17番
不本意なペナルティで戦線離脱のアンジェラ・パーク
2008/02/17 15:57
今週、試合前の選手ミーティングで、プレーのペースについて注意があったと上田桃子は話していた。今年から計測する方法が変わって、罰則も厳しくなったという。それは、LPGA(米国女子ゴルフ協会)がスロープレーを問題視していることの表れだろう。それを受け、大会初日の上田は、もっとプレーのジャッジを早くしないといけないのでは?と心配し、自分のペースを気にしていた。
それでも、日本の国内ツアーと比較すると、明らかに米国ツアーの選手はプレーに時間を掛けている。万全を期すということもあるが、少しでもルールに不安があればルーリングを呼んで対処するし、自分のプレーのペースをしっかりと持っている。
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初日、2日目と上田は前が詰まって、待たされる場面が多かった。この状況に慣れないといけないし、慣れすぎてもいけない。
大会最終日、前半だけで3つスコアを伸ばしたアンジェラ・パークは、10番でこのルールに引っ掛かり、2打のペナルティを課せられた。1打につき30秒で合計120秒(パー4)が平均プレー時間とされているのに対し、アンジェラは(ペナルティが課される10秒オーバーを超える)145秒を掛けたという。最終的には上田と同じ7アンダーでホールアウトしたアンジェラだったが、このペナルティがなければ、単独2位、場合によっては優勝の可能性もあったはずだ。
「私はそんなに時間を掛けたつもりはなかった」というアンジェラだが、終わってしまえばどうしようもない。チャンスがあれば落とし穴もある。実力が拮抗する戦いの中では、こういった紙一重の事態が勝者と敗者の明暗を分けてしまう。(編集部:今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka