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火種くすぶる女子ゴルフ 説明不足で不信感

2018/12/19 18:34

国内女子ゴルフツアーは昨年来、大会の「放映権」を巡り揺れてきた。この問題を背景として、2019年シーズンは10年ぶりに試合数が減少し、36大会となる。

日本のプロゴルフは、放映権の仕組みが独特。例えば、Jリーグは日本サッカー協会、プロ野球は各球団が放映権を持っており、放送局がライセンス料を支払って放映する。米国のPGAツアーも同様だ。これに対し、日本のゴルフは大会主催者に放映権が帰属すると解されてきた。

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草創期に競技を普及する目的で、テレビ局にスポンサーを要請してきた経緯があり、今でも多くの大会でテレビ局が主催者に名を連ねるためだ。ツアーを主管する協会に放映権料は入らない仕組みとなっている。

日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は昨年、小林浩美会長を中心に放映権のあり方を「問題」として提起。放映権を確保して協会の財政基盤を強化したいと説明したが、唐突感は否めず主催者側は一斉に反発した。

女子プロスポーツとして高い人気を誇りながら、LPGAの収入源は限られ「(財政的に)かなり厳しい」(小林会長)のは事実だ。放映権を確保して独自にインターネットで生中継するなどの施策を通じ、選手の年金制度を確立したいという思いも切実だ。

ただ、交渉を重ねる中で「自分たちの主張だけで、質問をしても明確な返答が来ない」とLPGAの説明不足に対し、主催者側の不満は高まった。ある関係者は、来季の契約に関して意見を申し立てても「放映権はLPGAに帰属する」ことに同意を求める書面が返送されただけだ、と怒りをあらわにした。

今回は、日本テレビ系列局が主催する大会の離脱に“とどまった”との評価もできる。小林会長は18日の会見で、一部の主催者と協議を続けるとしながら「36大会の関係者が応援してくださり、わたしたちの考えに合意していただけた」と述べ、「放映権の所在地をはっきりさせることはスポーツ団体として、ツアーを強化する上で重要。ゴルフ界にとって革新的なことだった」と自賛した。

その言葉の裏腹で不満が残る主催者もいて、火種は年明け以降もくすぶり続ける見通しだ。(編集部・林洋平)

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