選手コメント集/ニチレイレディス初日
2012年 ニチレイレディス
期間:06/15〜06/17 場所:袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)
ママとプロ、両立を目指す佐々木慶子
2002年のプロテストにトップ合格を果たした佐々木慶子。今年でプロ11年目となるが、09年の8月から約1年半に渡ってツアーから離れていた。それは、第一子の誕生に伴う産休をとったからだ。昨年からツアー復帰した佐々木が、今週に「ニチレイレディス」初日に4アンダーをマークして首位と2打差の6位タイと好スタートをきった。
子供ができたらゴルフを辞めようと思っていたという佐々木は「復帰してもゴルフが続けられるギリギリの年齢かなと思ったのと、09年はシード権を持っていて産休が使えたので」と、2011年からの復帰を決断した。
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ツアーでの転戦中は佐々木の両親が子供の面倒を見てくれているという。それでも「やっぱ子供といるのが楽しいというかリラックスできるので、今は両立を目指してます。成績が悪くても『ママ』って来てくれますし」と嬉しそうに話す。
しかし、難しい問題も多分にある。「今までは自分のゴルフのことだけを考えていましたが、その時間が半分になりますよね。コースに入るのも今までよりも1日遅くして、月曜、火曜はゴルフクラブを一切握らず子供と過ごしています。今週は比較的自宅と近いので、火曜日に練習ラウンドをして一旦自宅に帰って水曜に戻ってきましたが、地方だとそれもできないので…」。
ゴルフにつぎ込む時間が減ってしまったと話す佐々木だが、その表情はつらそうには見えない。「スコアが悪いときほど、子供に会いたくなっちゃうんですよね」と、ラウンド中、常に持ち歩くヤーデージブックの表裏に挟まれた子供の写真を見つめて微笑みかける。
「去年は飛距離も戻らないし、体力も戻らないので無理かなと思った」と話す佐々木。それでも年末のクオリファイで38位に入り、今年も大半に試合に出場することが可能になった。「あと何年続けられるかわからないけど、やれるだけやりたい。だってまだ優勝していないし」と、いつの日か、優勝して娘を抱きかける日を夢見て戦い続ける。(千葉県千葉市/本橋英治)