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優勝会見をライブ配信!?片山晋呉はSNSでもファンサービス

◇国内男子◇ISPSハンダマッチプレー選手権 3回戦~決勝 最終日(10日)◇浜野ゴルフクラブ(千葉)◇7217yd(パー72)

ホールアウト後のインタビュールームで、片山晋呉はおもむろにスマートフォンをデスクに置いた。カメラを自分に向けて、報道陣とやりとりを始める。その優勝会見の様子は片山自身のインスタグラム(@shingo_katayama45)でライブ中継された。

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いまや誰もがSNSでメッセージを発信できる時代。ツイッター、フェイスブックでのライブ動画配信は近年、とても手軽になった。「最近、若い気になってインスタグラムを始めた。若いファンも増やしたくて…」と、44歳は正直に明かす。今大会も日々の対戦相手との2ショットを披露するなど、コース外のファンに情報を届けた。

きっかけは夏場のオープンウィーク。IT関連の企業戦士らと交流を図りながら、考えを巡らせた。

「色んな別の世界の人たちと会って『なんでゴルフは(SNSなどを)活用しないのかって。これからは自分がメディアになるくらいの気持ちで発信した方が良い』と言われた。僕も知らなかったので『そうなんですね』といった感じで。ファンが普段見られないところを載せたりしている。やったらやったで、ファンも喜んでくれるんだなあ…と思った」。ファンとのコミュニケーション、ファンサービスのツールとして、SNSの有効性を感じ始めているところだ。

米ツアーなどではすでにSNS上で、インタビューのライブ配信も頻繁に行われている。ただ、日本のゴルフ界の現状では、そう簡単に同じ流れにはならないかもしれない。日本の男女ツアーでは、数時間遅れで録画放送するテレビ局側に配慮し、ホームページでのスコア速報を放送終了後までストップさせることも多い。今回の「ISPSハンダマッチプレー選手権」では地上波放送がなく、ツアーもインターネットでライブスコア速報を行ったため、片山のアイデアも受け入れられたのだろう。今後の動向に目を向けたい。

それに先んじて、片山は昨オフからツイッター (@ibaraki45)でも、積極的にゴルフのレッスン映像を配信してきた。自身の練習の様子を中心としたワンポイントアドバイスは、アマチュアにも若手プロにも大いに役立ちそう。多少の画質の荒さや“手作り感”はあるが、永久シード選手の重みのある言葉が価値を担保している。

SNSでのレッスンは、当然ながら無料で見られる。本来ならば企業秘密である技を披露して、コンテンツ料としてお金に変えることもできるだろうが「僕は全然構わない。これからも出していきたいなと。(ゴルファーのレベルも)底辺が上がった方がいいですからね」と意に介していない。

129ホールの戦いの末に頂点に立った片山は、表彰式で「こういうプレーを見せられれば、男子ツアーも盛り上がる」と、連日の手に汗握る激しいマッチに胸を張った。プロゴルファーの本分は、すばらしいショット、パット、スコアメークで魅せることにほかならないと、もちろん理解している。ただ、ファンを喜ばせる手段、ツアー人気を復活させる術は、それだけでないことも知っている。(千葉県市原市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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2017年 ISPSハンダマッチプレー選手権(3回戦・決勝)

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