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バッバにも片山にも動じない 半袖クロンパ健闘中

まだ3日目とはいえ、彼にとっては経験の浅い最終組だった。しかも隣にいるのは、賞金王に5度輝いた片山晋呉と、「マスターズ」2勝のバッバ・ワトソン(米国)。しかしタイ出身の25歳、タンヤゴーン・クロンパは「71」とスコアを伸ばし、堂々とムービングデーを戦い抜いた。

一日を通して冷たい雨に見舞われた「三井住友VISA太平洋マスターズ」の土曜日。18番(パー5)に入る直前、クロンパはあろうことかレインウエアを脱ぎ、半袖のポロシャツ姿になった。気温は12.7℃。体感温度はもっと低い。「17番で3パットボギーをしてしまって。パターの時にカッパが気になった。タイじゃこんなに寒いの、経験したことがない!」と言うのもうなずける。

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「でも自分に怒っていたから平気だった」。溜まったフラストレーションは、その最終ホールで吐き出した。3mのパットを見事に沈めてバーディフィニッシュ。あす最終日の最終組も確保した。

アジアで実力をつけ、昨季から日本ツアーに本格参戦。11歳でゴルフを始める前はサッカーやテコンドーで体力をつけた。身長165cmで、1Wショットの飛距離は雨だと240~250ydがいいところ。こんなコンディションでも300yd前後ぶっ飛ばす190cmのワトソンと話すには、見上げる必要があった。ちなみにウエアはワトソンと同じオークリー社と契約を結んでいるが「契約金はぜんぜん違うでしょうね…」。

2年目のシーズンは、前半戦に9試合連続で決勝ラウンドに進めず苦しんでいる。それでも「日本語も勉強しています。間違ったら恥ずかしいからあまり話したくないんですけど…」と懸命に日本での転戦に慣れてきたところ。

今年8月には福岡で自動車に乗っていた際、後方から追突された。「オバチャン、ニ…。でも(車内のミラーで見て)あ、ぶつかる!と思って身構えたから平気でしたよ」とケロリ。前夜は母国の先輩であるプラヤド・マークセンのほか、塚田好宣らと一緒に夕食でタイ料理を囲んだ。“チーム・タイランド”のかわいい弟分だ。

「きょうも緊張しなかったんです。一緒に話ししながら楽しくやれました。片山選手と『バッバ選手がすごく遠くまで飛ぶなあ』なんて」。実力者が並んだリーダーボード。それも口元に笑みを浮かべて眺めていた。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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