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谷原秀人 やってみて分かるチャリティ活動の難しさ

今月10日の集中豪雨で水害に見舞われた茨城県。鬼怒川の決壊で大きな被害を受けた常総市は、今週「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」が行われている大利根カントリークラブのある坂東市の東側に隣接する。大会は会場に義援金を集める募金箱を設置し、選手会の協力を得てサイン会などのチャリティイベントを実施している。

大雨被害から2週間。同コースは豪雨直後も通常営業が可能だったが、今大会は周辺住民に配慮し、一時は開催を危ぶむ声もあった。多くの選手が今週の獲得賞金の10%を寄付する、池田勇太選手会長の意向に賛同しており、チャリティ機運が高まっている。

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日本のトッププロにも、日ごろからチャリティ活動に取り組んでいる選手がいる。冷たい雨に打たれた2日目に4バーディ、2ボギー「68」をマークして、通算3アンダーの3位タイにつけた谷原秀人も、そのひとりだ。

谷原は2013年末に自身が発起人となって「一般財団法人 Green Seed Foundation」を設立。知名度を積極的に利用して、ゴルフでつながった企業や団体の助けを得て、福祉事業団体などへの助成活動を行っている。

今年は、2014年8月に起こった故郷広島の土砂災害を受けた地域へ、車いすが収納可能な自動車を寄付。東北福祉大時代に慣れ親しんだ宮城県への震災被災者に対する支援も継続して行うつもりだ。

「今回のこと(水害)についても会議をしながら練っていきたい」という。ただ寄付をする、といってもその行き先や使い道は千差万別。寄付先が不透明なケースも少なくない。谷原の財団では毎回約20人の理事が集まって話し合いをするという。

活動が軌道に乗り始めて改めて思うのは「僕だけじゃ微力でしかない」という現実。「本当に“力のある人”がいないとダメ。たくさんの方にお世話になっている。皆の力を合わせて、どこを訪問したりするのがベストかと考えないと。そこ(ひとつの助成先)に毎年行くのか、巡回するのか、そこへの寄付を何年続けるのか…いろいろ難しい。微力ながらちょっとずつやっている」

予選ラウンド2日間は悪天候にも悩まされ、各選手とも出入りの激しい、息苦しい展開が続いた。谷原は週末を見据えて「ちょっとでもいいから、アンダーパーを続けて、粘れたらいい」と言った。コース外での活動の歩みも、また同じだ。(茨城県坂東市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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