小平智が連覇にかける思い 福島は”第二の故郷”
2015年 RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント
期間:08/27〜08/30 場所:芥屋ゴルフ倶楽部(福岡)
今度は“西回り航路” 小平智が描く米ツアー再挑戦のルート
小平智の昨季後半戦は実に忙しかった。1勝を挙げた国内ツアーを戦いながら、米下部ウェブドットコムツアーの出場権を争うQTに参加。一次予選、二次予選を突破し、最終予選で敗退した。シーズン中の3度にわたる渡米は、無念の結果に。だが夢はまだまだ諦められない。いまは“別ルート”でのPGAツアー参戦を目論んでいる。
今季ここまで3度のトップ10入りで賞金ランク24位。今週の「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」も初日「68」をマークし、4アンダーの5位と好発進を決めた。目標には「賞金王」を掲げて「ここから追い込みをかけてどんどん稼がないと。2勝、3勝を目標にしていく」と鼻息は荒い。スタッツでは現在バーディ率で1位。アグレッシブなプレースタイルはツアーで屈指のものになった。
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マネーキングのタイトルとともに、今年、25歳が目指すのは欧州ツアーのQT突破だ。国内の賞金ランクを上げて、最終予選会からの出場が可能になればチャレンジする。
欧州ツアーを志すのは、松山英樹らが主戦場とする米レギュラーツアーへの道のりが、下部ウェブドットコムツアーを経るよりも近い可能性があると判断したから。「去年、ウェブドットコムツアーの講習でも『欧州ツアーからPGAツアーに来る選手が増えている』と聞いた」。米下部では手にしづらいメジャーなどのビッグトーナメントの出場権も、欧州ツアーならつかめる可能性がより高い。確かにここ2年の欧州ツアー新人王は、いずれも出場機会を求めて海を渡った米国人。ブルックス・ケプカは今年、“逆輸入”でついにたどり着いた米レギュラーツアーでブレークした。
欧州ツアーQTに予備予選会から出場しない理由は、昨年の経験を踏まえてのもの。国内ツアーとの連戦による両立は、日程的に準備不足を生んだ。
そして、何も愚直に一次予選会から参加することだけが、最終目標である米ツアーにたどり着くルートでもない。国内でランキングを上げ、海外の招待試合における活躍次第では、一気に道が開ける可能性もある。昨年「WGC HSBCチャンピオンズ」で3位に入り、2週後からは米ツアーの“入れ替え戦”に出場する岩田寛の例は、まさにモデルケース。
仮に小平が昨年、下部ツアーの予選会を通過していたとしても、1年間ウェブドットコムツアーで賞金ランク上位75位までの成績を残してやっと、いまの岩田と同じ立場になる。
目指すは欧州経由の米国進出。“西回り”でのルートだ。
米国レギュラーツアーは制度上遠くなったが、その航路は一通りではない。だが、決して大きくないチャンスを見逃さず、軽快に動きだせるかどうかは、それまでの準備がものを言う。小平のように、前のめりになった姿勢は最低限必要とされるはずだ。(福岡県糸島市/桂川洋一)
桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw
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