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ゴルフと楽器の共通点とは!? 女性を狙うヤマハの戦略

2018/01/23 16:45

高級ブティックやデパートが立ち並ぶ東京都中央区銀座の中央通り。この地で半世紀以上にわたって楽器の殿堂として情報を発信し、「ギンザの名所」としても親しまれるヤマハ銀座ビルが19日、普段とは異なる層の女性客で賑わった。バイオリンやトランペット、サクソフォーンといった楽器とともに、キャディバッグやゴルフクラブが陳列され、手に取ることができる。無関係にも思えるゴルフと音楽のコラボイベントは、担当者も「想定以上」と驚く熱気で地上13階地下2階建てのビルを満たしていた。

この日銀座で行われたイベントは、「GOLF LOVER 女子会 in 銀座 Produced by Yamaha」。ゴルフクラブも楽器も自ら製造するヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市)が、普段はゴルフクラブを陳列していない自社ビルを用い、クラブフィッティングや試打、楽器演奏が体験できる独自のイベントを開催した。「顧客体験」というグループの企業理念のひとつを体現する形で、商品のPRをメーンとせず、まずは“体験”を促すことを趣旨に開催したものだった。

事前申し込み制で参加募集をかけたこのイベントには、およそ200人の女性がエントリー。トーク&ライブ、メークレッスンなど体験・参加型のメニューが12プログラム用意された。「楽器」の本拠地に「ゴルフ」が“ゲスト”として招かれた格好とあって、ゴルフのプログラムは入念に準備され、中村香織プロによる「ゴルフ初心者レッスン」はキャンセル待ちの列ができるほどの盛況ぶり。来場者は30代女性が中心で、メーカースタッフに質問をぶつけたり、話に耳を傾けるなど、積極的に時間を楽しむ様子が印象的だった。

イベントを取り仕切った同社ゴルフHS事業推進部マーケティンググループ主事の川端雅子さんも、参加者の平均年齢と近い世代。女性向けイベントを実施するのは初めてというが、「『ヤマハが(女性向けイベントを)やるとこうなる』というオリジナリティを大事にした」と、企業内における相互ブランディングの手ごたえに安堵した表情で語った。

ヤマハのゴルフ部門は、昨シーズン開幕前に新たな契約プロをメンバーに加えるなど、イメージチェンジを通じてシェア拡大に向けて大きく動き出した。一連の取り組みで、男性用クラブのシェア拡大を狙うプロモーションが評価を得つつある中で、女性ゴルファー市場へのアプローチが新たな課題として浮上していた。川端さんは、このイベントを通じて「ゴルフと楽器はともに“極める趣味”であることが共通点かもしれません。楽器を楽しむ人、ゴルフを楽しむ人、いずれも好奇心旺盛で、フットワークの軽さもある。楽器を見に来る人がゴルフに関心を、ゴルフを趣味とする人が、演奏会に興味を持てるような突破口になればいい」という期待を込めた。

一方、音楽部門でも「以前に行った調査では、人のためではなく自分の癒しのために演奏したいという女性が増えており、また購買意欲も男性と比較し顕著であることから、さらなる活性化を目指しています」と、潜在する女性顧客へのアプローチがテーマの一つになっているという。両部門のニーズが合致して行われた初回の試みは、女性ゴルファーの好奇心や熱量の高さを印象に残したこともあり、今後はさらに発展したイベントも検討されそうだ。ヤマハにしかできないゴルフマーケットの開拓戦略は、女性の声を聴く第2楽章でどんなハーモニーを奏でるか。(編集部・糸井順子)

糸井順子(いといじゅんこ) プロフィール

某自動車メーカーに勤務後、GDOに入社。昨秋、編集部内「作る」から「届ける」チームに異動した。体力勝負の出張生活を卒業して社内に腰を据えるものの、隙あらば“おいしい”脱出を企てている。趣味は料理、ヨガ、妄想。特技は巻き髪。チャームポイントは片えくぼ。

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