アダム・スコットの失ったもの
アダム・スコットの勝利の影にハーモン兄弟
アダム・スコットは「岐路」にたっていた。「ザ・プレーヤーズ選手権」へのチケットを獲得するには、「ベイヒル招待」終わりまでに世界ランキングのトップ50に入らなくてはならなかった。1年前の「ベイヒル招待」に参戦し、予選を突破して脚光を浴びたアダム・スコットは当時、「欧州ツアーは大好きだが、本当に世界のどこでも一流のプロとして戦っていくにはPGAで経験をつみたい」と語っていた。
その夢に向かって、先週アダム・スコットが選んだ道は「ベイヒル招待」ではなく、欧州ツアー「ドバイ・デザート・クラシック」だった。その選択は正しく、アダム・スコットに「ザ・プレーヤーズ選手権」行きのチケットである、世界ランキング50位に浮上する「優勝」をもたらした。そして「夢」を語った時から1年、アダム・スコットを支えてきたのはハーモン兄弟だった。
アダム・スコット
「アメリカではブッチ・ハーモンに教わり、欧州ツアーでは彼の兄弟クロウド・ハーモンが面倒を見てくれている。2人はとても似ていて、方針が一緒だから信頼できる。どこにいても強い味方が側にいてくれているから安心してプレーができる。今回のドバイの最終日に初めて、優勝争いにいながら心穏やかにプレーできた。この精神的な安定が勝因なんだと実感したよ。そしてその精神的な安定をくれているのがハーモン兄弟なんだ。」
ホセ・マリア・オラサバル
「期待のできる新人だよ。良いものを持っているし、あとは経験を積めば大丈夫。彼がこの世界で成功するのは時間の問題だろうね。」
セルヒオ・ガルシア
「すでに2勝あげているし、彼の実力ならもっと勝ててもいいはずだ。優勝争いにいても勝ててこれていなかったのは自信が足りてなかっただけだと思うよ。」
先輩たちのお墨付きとなったアダム・スコット、「ザ・プレーヤーズ選手権」での活躍に期待が集まる。