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2017年 全米オープン
期間:06/15〜06/18 場所:エリンヒルズ(ウィスコンシン州)

全米オープンで注目すべき3人の欧州勢

今週、ウィスコンシンで開催される2017年「全米オープン」の開幕へ向け、着々と準備が進められるなか、ヨーロピアンツアーが擁するデータ分析の達人は選手たちの調子やコース設定との相性をかんがみ、次の3人を今年のメジャー2戦目で注目すべき選手としてピックアップした。

■ 本命: ロリー・マキロイ

今年はすでに2度にわたり怪我での休養を強いられているロリー・マキロイにとって、すべては肉体的な状態次第となるわけだが、それでも彼は、今週のエリンヒルズでの押しも押されもせぬ優勝候補の筆頭であり、それには明確な理由がある。

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北アイルランド出身のマキロイは、メジャー4勝のうちの最後の勝利となった2014年の「全英オープン」以来、メジャー制覇から遠ざかっており、今週はウィスコンシンでメジャー勝利数を5勝に伸ばすことを熱望している。確かにマキロイは、繰り返し発生した肋骨の負傷により(結婚式はさておき)、2017年はそこまで多くの大会に出場できていないが、世界2位の彼は今年出場した6大会中4大会で7位以上の成績を挙げており、これには1月の南アフリカでの2位と、4月のオーガスタでの7位が含まれる。さらに、未開の地であるエリンヒルズは、600ydを越えるパー5が4ホール、そして500ヤードを越えるパー4が4ホールと、(少なくとも理論上は)飛ばし屋のマキロイにとっては天国のようなコースである。

実際、28歳のマキロイはそうしたホールでのスコアに対する貢献度が、過去52週間で『+0.35』と誰よりも優れている。これに加え、この初開催のコースにはグリーン回りに多くのランオフエリアがあり、マキロイが厳しいライのコースでのパフォーマンスを向上させていることも注目に値する。今回と似た厳しいレイアウトだった2年前のチェンバースベイでマキロイは9位タイに入っているが、もし彼のショートゲームが冴えれば、彼を上回るのは難しくなるだろう。

■ 対抗: ブランデン・グレース

2015年のチェンバースベイでは、優勝にあと一歩のところまで迫りながらも、終盤のダブルボギーでメジャー制覇の夢を逃したブランデン・グレースだったが、昨年のオークモントでも5位タイと、この2年は「全米オープン」のスペシャリストぶりを発揮している。
南アフリカ出身のグレースは、2012年に「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」を制しているほか、2015年から16年にかけて「コマーシャルバンクカタールマスターズ」を連覇するなど、吹きさらしで硬く速いレイアウトで多くの成功を収めており、エリンヒルズとの相性も良さそうである。更にグレースは、ウェントワースクラブで開催された「BMW PGA選手権」での9位タイをはじめ、直近の4大会中3大会で11位以上の好成績を収めており、調子は上々だ。三度目の正直も十分あり得る。

■ 大穴: リー・ウェストウッド

メジャー出場77戦目で逃し続けてきたメジャー初制覇を狙うリー・ウェストウッドは、古い友人であるセルヒオ・ガルシアが2カ月前の「マスターズ」でようやく重荷を取り除いたところを目の当たりにして刺激を受けているだけに、もしかしたら、あくまでももしかしたらということだが、今週はこの偉大なるイングランド人選手のための週となるかもしれない。ウェストウッドはこれまでメジャーで18回のトップ10入りを記録しており、これには「全米オープン」での5回が含まれる。

ウェストウッドは2012年以降、この大会でのトップ10入りから遠ざかってはいるものの、44歳の彼には、今大会での活躍を裏づける有望な数字がいくつもある。彼は出場した直近の12大会中10大会でトップ30入りする安定感を維持しており、「全英オープン」で通算5回のトップ10入りを果たしていることから、風の強いコンディション(このコースはしばしばそういう状況になる)にも物怖じしないことが伺える。

さらに、速いベント芝のグリーンとパッティング面を取り囲む複雑なランオフエリアを持つエリンヒルズの特性は、ウェストウッドが通算6回のトップ10入りを果たしているオーガスタに類似している。今週のレイアウトは、多くの忍耐と経験が必要とされるが、このベテランはその両方を兼ね備えている。

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