松山英樹 1Wに続きアイアンも今季優勝モデルに回帰
2016年 全米プロゴルフ選手権
期間:07/28〜07/31 場所:バルタスロールGC(ニュージャージー州)
予言か?こじつけか? データが弾き出す3人の全米プロ優勝候補
欧州ツアーの公式ウェブサイト(EuropeanTour.com)は様々なデータをもとに、今週の「全米プロゴルフ選手権」で優勝する可能性の高い選手を出場する156人から絞り込んだ。
ゴルフは経験がものを言うスポーツであり、それはこれまでの実績が証明している。直近の「全英オープン」王者6人のうち5人が39歳以上だったことからも、その重要性をうかがい知ることができる。しかしながら、このゴルフにおける特性は、年間最後のメジャーではさほど大きな意味合いを持っていないようだ。
<< 下に続く >>
と言うのも、ここ10年は23歳から37歳と、幅広い年代の選手が「全米プロゴルフ選手権」を制しているのである。この中で最年少は、2012年に23歳で大会を制したロリー・マキロイ。そして過去10年間の最年長王者は37歳で大会を制したY.E.ヤンとなっている。“メジャーで最もフェアな試練”であるためなのか、あるいは、年間で最も試合の立て込んでいる時期の終わりに行われる大会で、若い力が有利に作用するからなのか、その辺の理由ははっきりとしていないが、とにかくここ10年で「全米プロゴルフ選手権」を制した選手の平均年齢は30歳を切っている。従って、この時点で我々は38歳以上の46選手を優勝候補からふるい落とすことになる。
ここでカットされる有力選手/ヘンリック・ステンソン、フィル・ミケルソン、リー・ウェストウッド(残り選手数:110)
過去10年間で見ると、勝利の味が「全米プロゴルフ選手権」を制する上での起爆剤となっていることがわかる。ここ10年の「全米プロゴルフ選手権」王者のうち、9人がそのシーズンで既に優勝を挙げていたのである。と言うわけで、ここでは2016年を未勝利のまま過ごしている67選手に別れを告げよう。
ここでカットされる有力選手/ジャスティン・ローズ、グレーム・マクドウェル、マルティン・カイマー(残り選手数:43)
次のデータはまた9割の確率となるが、ここ10年で「全米プロゴルフ選手権」を制した選手のうち、9人は直近の2大会で少なくとも1度はトップ10入りを果たしている。好調を維持した状態で大会に臨むことが、鍵を握っているのが分かる。ここでは出場した直近の2大会で1度もトップ10入りを果たしていない28人が脱落する。
ここでカットされる有力選手/ジェイソン・デイ、クリス・ウッド、バッバ・ワトソン、松山英樹(残り選手数:15)
これで残り選手数は15人となった。過去10年間で見ると、2011年王者のキーガン・ブラッドリーと2009年王者のヤンを除く8人の「全米プロゴルフ選手権」王者は、同大会でトロフィーを掲げる前に、少なくともメジャーに10回は出場していた。これを当てはめると、ここでは5人の選手がふるい落とされる。
ここでカットされる有力選手: アンドリュー・ジョンストン、ブランドン・ストーン、ジョナサン・ベガス(残り選手数:10)
嚢中の錐(のうちゅうのきり/優秀な人材は凡人の中でも自然と光るということ)という言葉があるが、この表現は過去10年間における「全米プロゴルフ選手権」にも当てはまる。その期間で「全米プロゴルフ選手権」を制した10人のうち、8人は公式世界ゴルフランキングで25位以内につけていたのである。残りの10人のうち、ここでは世界のトップ25圏内につけていない2人が脱落する。
ここでカットされる選手/アーロン・バデリー、アレックス・ノレン(残り選手数:8)
データを紐解くと、過去の「全米プロゴルフ選手権」における成績の重要性が浮かび上がってくる。過去10年間に同大会を制した選手のうち、7人が優勝を遂げる前に同大会でのトップ10入りを経験していたのである。
ここでカットされる選手/ブラント・スネデカー、シャール・シュワルツェル(残り選手数:6)
ここまでで150人が脱落し、残るはわずか6人。ここ10年間のスタッツを精査してみると、優勝した10人中7人が「全米プロゴルフ選手権」を制した年の別のメジャーで、少なくとも1度はトップ10入りを果たしていることが分かった。
ここでカットされる選手/アダム・スコット、リッキー・ファウラー(残り選手数:4)
いまいちど、メジャーでの成績に注目してみよう。過去10年間の「全米プロゴルフ選手権」王者のうち、7人が同大会を制する前に、同じ年のメジャーで少なくとも2度以上トップ20入りを果たしていることがデータから浮き彫りになった。
ここでカットされる選手/ジョーダン・スピース(残り選手数:3)
156選手に8つのふるいにかけ、残ったのは3人。それも豪華な顔ぶれの3人だ。では、データが弾き出した、日曜の午後にワナメーカートロフィーを掲げる可能性の高い3人の選手をここに発表しよう。
メジャー初優勝を目指すセルヒオ・ガルシア、「全米オープン」王者のダスティン・ジョンソン、そしてメジャー4勝のロリー・マキロイがその3人である。