欧州ツアー初優勝へ向け、首位に並んだジョン・ラーム-(Warren-Little_Getty-Images)

「ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション」は、ポートスチュワートGCでの見応えのある3日目のバトルを経て、ジョン・ラームとダニエル・イムが首位タイで最終日を迎える展開となった。

スペインのラームが、イムとベンジャミン・エベールを1打差で追う状況で幕を開けた3日目は、この3人が白熱したバトルの主役を演じた。

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ラームは11番からの4連続バーディで単独首位に躍り出ると、米国のイムも14番でバーディを奪って通算17アンダーでラームに並び、フランスのエベールが1打差でこの2人をピタリと追走している。

通算15アンダーの4位には日本の谷原秀人がつけており、その1打後方にはフランスのジュリアン・クエンが続いている。

ラームは世界ゴルフ選手権で2度トップ5入りを果たすなど、今季はヨーロピアンツアー3大会でトップ10入りし、公式世界ゴルフランキングを11位まで上げた。

ヨーロピアンツアー初優勝を目指すラームは絶好の位置で最終日を迎えることとなったが、昨年ギリギリのところでシード権を確保したイムもツアー初優勝を狙っており、こちらも一歩も引かない構えだ。

これまで、ヨーロピアンツアーでわずかに1度しか首位に立ったことのないイムだが、このまま賞金総額700万ドルのロレックスシリーズ第3戦を制することになれば、ワイヤートゥワイヤーでの勝利を達成することになる。

2バーディ、1ボギーの「35」でハーフターンしたラームに対し、イムは5番からの4ホールで3バーディを奪い、2打差の首位で後半へ折り返した。

しかし、その後、勢いに乗ったのはラームの方で、11番で7.5メートルのバーディパットをねじ込むと、続く12番でスライスラインを読み切ってバーディを奪った。13番でイーグル逃しのバーディをとしたラームは、ティショットをミスした14番でも寄せワンでバーディを奪い、単独首位に浮上した。

その後、イムは14番でバーディを奪って首位に並ぶと、バンカーに捕まった最終ホールでは見事なパーセーブを見せ、リーダーボードのトップに踏み止まった。

エベールは2番と7番でバーディを奪うも、ティショットで深刻なトラブルに陥った9番でダブルボギーを叩き、後退の危機に晒された。しかし、10番でバーディを奪ってバウンスバックすると、14番から連続するパー5で2連続バーディを奪い、最終ホールでは見事なパーセーブを披露した。

金曜にベストスコアの「65」をマークした谷原は、この日も同じスコアをたたき出すペースで回り、2番、5番、7番、9番、10番、13番、そして14番でバーディを奪って首位に並ぶも、17番で今週2つ目のボギーを叩いて一歩後退した。

ヨーロピアンツアーで2勝を挙げているクエンだが、今季は14大会に出場し、予選通過はわずか5回、そして60台のラウンドは7回のみと苦しんでいる。

しかし、土曜のラウンドではそんな不調をあざ笑うかのようなプレーを見せ、2番、5番、7番、そして11番でバーディを奪うと、13番からも4連続バーディとして通算14アンダーまでスコアを伸ばした。その後、クエンは17番でボギーを叩くも、最終ホールで長いバーディパットを決め、まだ最終組がラウンドを開始して間もない時間帯にクラブハウスターゲットを定めた。

通算13アンダーにはクエンと同じく「64」をマークした豪州のスコット・ヘンド、世界13位のジャスティン・ローズ、イングランドのオリバー・フィッシャー、そしてニュージーランドのライアン・フォックスがつけている。

ヘンドは1イーグル、6バーディで3日目をラウンドし、ローズは6バーディ、ノーボギーの「66」をマークした。

出だしの2連続ボギーから挽回したフォックスは「70」をマークし、ボギーをひとつに抑えたフィッシャーも同スコアで3日目を回った。

通算12アンダーには、この日「67」をマークしたウェールズのブラッドリー・ドレッジと、「71」でラウンドしたマシュー・サウスゲートがつけている。

通算11アンダーのグループには、今季ツアー通算22回目のホールインワンを達成したピーター・ハンソンがつけている。スウェーデンのハンソンは、197ヤードの3番を6番アイアンの一振りでホールアウトし、木曜に6番でエースを決めたユースト・ラウテンに続く今大会2つ目のホールインワンを達成した。