全英王者ステンソン「BMW PGA選手権」で英国に凱旋
2017年 BMW PGA選手権
期間:05/25〜05/28 場所:ウェントワースC(イングランド)
ウェントワースで夏場への契機付けを目論むステンソン
今週の「BMW PGA選手権」で3年振りのウェントワース復帰を果たすヘンリック・ステンソンは、ここから今一度輝かしい夏の幕開けを飾りたいと考えている。
昨年、「BMWインターナショナルオープン」を制したステンソンは、その後、ロイヤルトゥルーンでクラレットジャグを掲げると、五輪男子ゴルフ競技では最後までジャスティン・ローズと金メダル争いを演じた。
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この一連の好成績により、ステンソンは2度目の「レース・トゥ・ドバイ」制覇を成し遂げたわけだが、それにより、2017年は 偉業達成の翌年という難しい位置付けになった。
41歳のステンソンは今季出場したヨーロピアンツアー 3大会で2度のトップ10入りを果たしているが、水準がとてつもなく高い彼にしてみれば、まだ自分のゴルフは然るべきレベルに達していないということになる。
火曜日のトゥルーン再訪は、ステンソンにあの7月にフィル・ミケルソンと演じた一大バトルの良き記憶を思い出させ、その上で、翌水曜は最高のコンディションが整ったウェントワースでのプロアマをプレーしたとあって、ステンソンの準備は万端整ったようである。
「昨日はあの場に2時間ほど滞在して、あの現場を見てきたけれど、良い時間だった」とステンソン。「自分のゴルフについて取り組み続けている。ここ数ヶ月、あるいはそれより長いかもしれないけれど、ずっと自分のロングゲームには満足していないんだ。取り組み中の部分はあるけれど、全体的にはそこまで悪い状況ではないし、今週、いくらか調子を取り戻すことができればいいね」。
「(完調に)近付いてはいるんだ。まだ100パーセントではないけれど、正しい方向に向かっている。良いショットが増えているし、悪いショットも、必要とされる範囲のなかには収まりつつあるからね」。
「去年は素晴らしい年だったけど、そうなると、どこかで活力を失うリスクがある。素晴らしい年になった2013年の後の2014年もそうだったけれど、そうなると前に進み続けるのが難しくなるんだ」。
ステンソンは過去に11度ウェントワースでの大会に出場し、最後に出場した2014年の7位タイが自己ベストとなっているが、今年はコースがこれまでとは全く違った試練を差し出すことになる。全てのグリーンが新しい芝に張り替えられ、バンカーは29個が取り除かれ、その他も全て再設計の上、再造成されたのである。
この改修はこれまでのところ、多くの選手から前向きな評価を得ており、 ステンソンもこれがウェストコースでの運勢の変化につながればと望んでいる。
「罰を受ける度合いの高かった幾つかのバンカーは、今ではよりプレー可能になっている」とステンソン。「グリーンは転がりがとても良い。超高速というわけではないけれど、転がりが良いんだ」。
「戦略や使用するクラブ、それにティショットやグリーンの狙い所という観点からは、前と比べてそこまで変わっていないと思う」。
「2014年にここへ帰って来るまでは、ここは僕にとって最も成績の振るわないコースのひとつだった。自分や自分のゴルフに合うコースというのは幾つかあるね。ここがそうなのかどうかは、まだ分からない」。
一方、昨年この大会を怪我で棒に振ったローズは、リオデジャネイロで優勝して以降、初めて母国での大会でプレーをする。
イングランドのローズは、少年時代から会場で見てきた今週の大会に対する愛情と、イングランドのファンで埋め尽くされた大ギャラリーの前でプレーする興奮について語った。
「ずっとそうだったけれど、これは僕にとって特別な週だし、大会に復帰できて嬉しいよ。昨年は怪我やその他諸々の理由で出られなかったからね。また帰ってこられてとても嬉しい」とローズ。
「僕はチームGB(英国)のためにメダルを勝ち取ったし、英国民全員がチームGBを後押ししてくれたんだ。英国でのプレーはあれ以来だから、とても良いものになるだろうね」。