2015年 ハッサンIIトロフィー

ヨーロピアンツアーのへんてこトロフィー、ベスト(?)13

2015/03/26 11:27
優勝者には、宝石のちりばめられた豪華絢爛な短刀が送られる※画像は2013年大会/マルセル・シーム

今週の「ハッサンIIゴルフトロフィー」の勝者には、宝石のちりばめられた豪華絢爛な短刀が贈られることになるわけだが、今回europeantour.comでは、これまでヨーロピアンツアーに登場した、一風変わった作りのトロフィーを振り返ってみた。

■ ハッサンIIゴルフトロフィー

今週の「ハッサンIIゴルフトロフィー」は、ヨーロピアンツアーで最もユニークな大会の一つである。アガディールに佇む王宮の城壁のなかで開かれるこの大会の勝者には、モロッコのムーレイ・ラシード王子より装飾用の短剣が贈られる。

■ ネルソン・マンデラ選手権

ヨーロピアンツアーとサンシャインツアーが共催する「ネルソン・マンデラ選手権」は、2012年の12月に始めて開催された。第1回大会を優勝したスコットランドのスコット・ジェイミソンが初めてユニークなトロフィーを手にし、続く2013年大会はネルソン・マンデラ氏が他界した2週間後に南アフリカのダウィー・バンデルウォルトがこのトロフィーを掲げた.

■ コマーシャルバンクカタールマスターズ

「コマーシャルバンクカタールマスターズ」の勝者には毎年、マザーオブパール(真珠母)トロフィーが贈られる。今年はブランデン・グレースがこの大型の牡蠣型トロフィーを手にした。そのグレースに敗れたマーク・ウォーレンは、「ゴルフで最高のトロフィーはクラレットジャグだけど、マザーオブパールトロフィーも結構特別なんだ」と述べている。

通常のトロフィーの他に、伝統的なマトリョーシカ型のトロフィーが贈られるのは「ロシアオープン」だ。※画像提供:European Tour

■ ロシアオープン

「ロシアオープン」の勝者には、通常のトロフィーの他に、中から次々と人形が現れる伝統的なマトリョーシカ型のトロフィーが贈られる。直近の勝者はデビッド・ホージーで、昨年7月に同大会を制した彼は、トロフィーの陳列棚にこのマトリョーシカを加えた。

アンディ・サリバンが勝ち取った「KLMオープン」の宇宙船

今季、アンディ・サリバンは既にヨーロピアンツアーで2勝を挙げているが、彼が勝ち取ったもっとも風変わりなトロフィーは昨年の「KLMオープン」でのものかもしれない。パー3の15番でティショットをホールに沈めたイングランド出身の彼は、懸賞の宇宙旅行とともに宇宙船トロフィーを手に入れたのである。

■ トロフィーランコム

「トロフィーランコム」は、フランスで1970年から2003年にかけて開催されていたヨーロピアンツアーの大会である。この大会の歴代勝者には、アーノルド・パーマーゲーリー・プレーヤーリー・トレビノジョニー・ミラーセベ・バレステロスニック・プライスホセ・マリア・オラサバルビジェイ・シンコリン・モンゴメリーレティーフ・グーセン、そしてセルヒオ・ガルシアと、蒼々たる面々が名を連ね、なんとも“造形的な”トロフィを掲げた。

「デイリーテレグラフ・ダモヴォ・ブリティッシュマスターズ」の優勝トロフィーはこれ!? (Stuart Franklin/Getty Images)

■ デイリーテレグラフ・ダモヴォ・ブリティッシュマスターズ

いや、これは決してグレッグ・オーウェンが大学卒業に際して何か賞を受賞したというわけではないのである。実はこれ、2003年と2004年にヨーロピアンツアーで開催された「デイリーテレグラフ・ダモヴォ・ブリティッシュマスターズ」の優勝トロフィーなのである。フォレスト・オブ・アーデンホテル&CCで開催された2003年はオーウェンが大会を制覇し、続く2004年はバリー・レインが優勝している。

■ ヴァジェ・ロマーノ・アンダルシアオープン

かつての「トゥレスパーナマスターズ」である「アンダルシアオープン」は、スペインで1992年から開催されるようになったヨーロピアンツアーの大会である。同大会は、「ヴァジェ・ロマーノ・アンダルシアオープン」として、2007年に7年振りにツアーに復帰した。同年の大会では、リー・ウェストウッドがフレデリク・アンダーソンヘッドとフィリップ・アーチャーを2打差で退け、ユニークな形状のトロフィーを手にした。

「カスティーヨ・マスターズ」の“サムアップ”トロフィー、なんとも癒やされるような・・・(Stuart Franklin/Getty Images)

■ カスティーヨ・マスターズ

セルヒオ・ガルシアはこれまで幾つかユニークで魅力的なトロフィーをコレクションに加えてきたが、最も変わったトロフィーは2011年の「カスティーヨ・マスターズ」で獲得したものであろう。ガルシアは2位に入ったスペインの同胞ゴンサロ・フェルナンデス・カスターニョに記録となる11打差をつけて勝利を飾り、“サムアップ”トロフィーを持ち帰ったのである。

「マジョルカクラシック」の優勝トロフィー※画像提供:European Tour

■ マジョルカクラシックのトロフィー

どうやらスペインはへんてこなトロフィーの一大産地となっているようである。これもその一例で、このトロフィーは2003年から2007年にかけてヨーロピアンツアーで開催されていた「マジョルカクラシック」の勝者に贈られていたものである。8年前、プラゴルフでサム・リトルに2打差で勝利したグレゴリー・ボーディが最後にこのトロフィーを掲げた選手となった。

「DPワールドツアー選手権」の“王笏”トロフィー

■ ドバイデザートクラシック

「ドバイデザートクラシック」はヨーロピアンツアー最大の大会の一つである。故に、勝者に贈られるダッラトロフィーのサイズがヨーロピアンツアー最大級であるのも頷ける話である。今季、同大会を制したロリー・マキロイは、クラレットジャグでもそうしたようにこのトロフィーも勝利の美酒で満たすか、と問われたところ、「まさか、お金が掛かり過ぎるよ」と答えている。

■ アルフレッド・ダンヒル選手権

このレパードトロフィーは、2000年以来レパードクリークCCで開催されてきた「アルフレッド・ダンヒル選手権」の王者に贈られるものである。ここ11年、このトロフィーは南アフリカとスペインの選手たちにより独占されており、チャール・シュワルツェルは3度にわたりこの特徴的なトロフィーを掲げている。

■ DPワールドツアー選手権

仮に「DPワールドツアー選手権」の“王笏”トロフィーを手にすることができれば、その選手は成功裏にそのシーズンを終えたということになる。この大会はシーズン最終戦として、「レース・トゥ・ドバイ」の上位60名がジュメイラゴルフエステートで覇を競うものである。昨年の11月には、ヘンリック・ステンソンが同大会で優勝し、自身初のタイトル防衛を果たした。写真を見てもお分かりの通り、王笏トロフィーを掲げる彼はとても楽し気である。

2015年 ハッサンIIトロフィー