中東カタールが舞台 イロネンの雪辱なるか
2015年 コマーシャルバンク・カタールマスターズ
期間:01/21〜01/24 場所:ドーハGC(カタール)
フィアンセ同伴のガルシア 砂漠で連覇を熱望
今週の「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」のディフェンディングチャンピオンであるセルヒオ・ガルシアは、際立つサクセスストーリーを継続するため、決意を新たにした。
冠スポンサーのコマーシャルバンクが現行の契約を3年間延長し、2018年までの大会へのコミットメントの継続を発表した直後、ガルシアはここ4回の出場で全てトップ10入りしている大会への愛着について語った。
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ガルシアは2013年大会では優勝したクリス・ウッドに対し常にプレッシャーを掛け続けて2位に入り、1年前はプレーオフの末、フィンランドのミッコ・イロネンを下して優勝を遂げた。
これまで「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」のタイトル防衛を果たした選手は存在しないが、ドーハGCでの素晴らしい戦績を考慮すると、今週はガルシアが砂漠で新たな歴史を切り開く方に賭ける人も少なからずいるだろう。
「できる限り良いプレーをして、タイトルを防衛したいと思う。ここ何年かはカタールからシーズンをスタートさせているけれど、ここへ戻って来ることを常にエンジョイしているよ」
「何度か優勝しそうなところまで行っていたから、去年はその一線を越えられて良かったね。最終日にとても良いプレーをしてプレーオフへと勝負を持ち込むことができ、プレーオフではミッコを倒す上で、改めて良いプレーをしなければならなかった。ここにはいくつか良い思い出があるので、今一度素晴らしい1週間を送るために、その思い出がインスピレーションの源となってくれれば良いね」
今週はガルシアの他にも優勝候補に挙げられるスペイン人選手がいる。1年前にこの大会で3位タイに入ったラファ・カブレラベローはその一人であり、アルバロ・キロスは2009年に今週で18回目の開催となる賞金総額250万ドルのこの大会を制している。
ガルシアは、なぜ自分や同胞がカタールでくつろげるのかということについて、全く説明できないでいたが、とにかく温暖な気候と乾燥したコンディションが、ツアーで活躍するスペイン勢に合っているのは確かなようだ。
「ここはとにかく居心地が良いんだよ」とガルシア。
「いつも天気は素晴らしいしね。とは言え、今日は少し風が強いけれど。ただ、こういう時は週の終盤へ向け暖かくなっていくから、お日様を背中に浴びながら半袖でプレーするのを楽しみにしているし、笑顔でいられれば、なお良いね」
実のところ、ガルシアには笑顔でいられる十分な理由がある。今回カタールに同伴した婚約者、キャサリナ・ボエムさんとの結婚式を間近に控えているのである。
ガルシアはコース上では、昨シーズン築き上げた盤石な土台に自身のプレーを積み上げていくことに自信を感じている。ロリー・マキロイのように搭乗券の裏にその年の目標を書き入れる趣味を持ち合わせているわけではないが、私生活での幸福がプロゴルファーとしての充実度を増すことにもつながるのは明らかだ。
「ティアップする時はいつだってベストを尽くすまでだよ。毎週勝てるわけじゃないけれど、ベストのショットを捧げることができたと感じられれば、僕はハッピーなんだ。常に進化したいし、安定感を増したいと思っており、昨年はそれを達成することができた。昨シーズンからさらに積み上げていくことができれば、良い一年が送れるはずさ」とガルシア。
「もちろん、メジャーで優勝争いに絡みたいところだし、まだ僕はメジャーで勝てると思っている。去年は『全英オープン』でとても良いプレーができたし、あの大会は一番勝つチャンスのある大会だと感じている。それに一番勝ちたい大会でもあるんだ。でもそこまでこだわっているわけじゃないんだ。どのメジャーであれ勝ちたいと思っているし、できれば2勝以上したいところだね」
さしあたり、ガルシアにはストレスの少ない仕事が待っている。カタールのジュニア世代の選手たち3人を率い、「ライダーカップ」のチームメイトであるジャスティン・ローズとヘンリック・ステンソンがそれぞれ率いる2チームとチャレンジマッチで対戦するのだ。
「あれは昨年やって、とても上手くいったんだ」
「風のなか、僕らにとってはチャレンジングな一日になるだろうけれど、楽しみにしているよ。彼らが良いひとときを送れればと思っているし、彼らのゴルフ向上に役立てばいいなと思う。でもことによったら、僕らが彼らから何かを学ぶことになるかもしれないよ」。